政経塾・塾頭

松下幸之助イズムは脈々と生き続ける・・・

こんなことを言うと、オマエはどこを見ているのかと、ピンボケを指摘されるかも知れないが。日本のベンチャー経営者の原点って、松下幸之助氏にあるのではと思えてならない。だってそうでしょ。

中小企業の神様的扱いの京セラ・故稲盛和夫氏の経営哲学と申しますか、経営思想を盛和塾での講演録や著書を読むと、明らかに松下イズムに裏打ちされています。松下イズムとは何か・・・ひと言ではもうし上げ難いが・・・

こんな逸話がある。松下翁の話を聞いた稲盛氏、「経営を成功させるためには、願い念じることが大事である」と聞いてひどく感動したと語っています。なぜなら「自分は経営を上手く進めたいとは思っていたが、強烈な祈りをするほどの熱意はなかった」事業経営は「できる。できない」ではなく「そうありたい。こういう経営をする」という強い願望を持つことを松下翁から学んだと言っている。

「祈って、祈って祈り抜く」そこまでやるのが松下イズムだと思っている。

その松下翁は「物と心の繁栄を通じて、平和で幸福な社会を実現したい」との願いのもと、「我が国を導く真のリーダーを育成しなければならない」との思いに辿り着き、時代の国家指導者を育成すべく私財70億円を投じて1979年、神奈川県の茅ヶ崎に公益財団法人松下政経塾を設立した。

政経塾は全寮制で研修期間は原則4年間、対象は22〜35歳・性別・学歴・国籍は不問・・・現在は46期生。国会議員や地方自治体首長などの政治家のほか、経済界や学会・報道機関などに多様な人材を輩出している。政経塾によると7月1日現在、塾出身の現職国会議員は衆院26人・参院9人。第1期生の野田佳彦衆院議員は旧・民主党時代の2011年、塾出身者で初めて首相に就任した。

その松下政経塾の塾頭に、23年6月に岐阜県関市の市長を3期務め辞任した尾関健治(53歳)さんが就任した。尾関さんは39歳で市長に当選。「市民から非難を受けても将来のためになると信じれば、その道を進むのが夢」志の高い市長として、市民の信頼も厚く嘱望されていたのだが・・・「権力・腐敗10年・3期で辞める」との強い意志を貫いた。

尾関さんは政経塾の出身。政経塾では過去に首長出身の塾長はいない。
市長退任後は見聞を広めると単身世界旅行に2ヶ月間。その後、退任を聞きつけた政経塾側から「塾頭をやって欲しい」とラブコールがあり受け引き受けた。

尾関さん、まだ若い。今後どうするのだろうと思っていた私は
なるほど、松下幸之助の「国家百年の計がないと日本の政治は危険だ」との思いに自らの人生を委ねた。その覚悟ぞ、見事である。と思わざるを得ない。

尾関政経塾頭は自らの経験を踏まえ「耳の痛いこともいうことができる政治家であり、長期的展望、国家百年の計を示した上で、覚悟を持って厳しい決断ができる政治家が今こそ求められている」「ブレずにコンセンサスを得る苦労を塾生に伝えたい」と意気込みを語る。

尾関さんの政経塾・塾頭を祝いつつ。如何なる塾生が育つか。楽しみである。
松下幸之助翁の「祈りイズム」に改めて敬意を表す。
私も許されるなら、松下政経塾で学んでみたいのだが・・喜寿ではねぇ・・若くて志の高い若者を応援するしかないか。Goto

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