子どもとの無理心中は殺人罪である。子どもには生きる権利がある。
朝日新聞が「見過ごされた児童虐待」のタイトルで3回に分けて特集を組んだ。
第一回目は、親が自殺を図る際に子どもを殺害する「無理心中」である。
子ども家庭庁の発表では、この20年間で835人の子どもが死んでいる。
通常、児童虐待死というと「しつけ名目の身体的虐待」が多い。
その際、親は「殺すつもりはなかった」というのだが、「無理心中」は
親は子どもへの明確な殺意があってのこと。罪名は殺人罪である。
未遂に終わった場合、取り調べを受ける親は大概が「子どもだけ残すのは
かわいそう」だからと話す。それが本当に愛情であっても、子どもに有害で
あれば、児童虐待である。
「無理心中」という言葉の響きもあるのだが、「自分が死ぬときは子どもも一緒」と言われると、そこには母子愛みたいなものを感じて、なんとなく
人には言えない苦労があったのだろうとか、経済的にどん底だったかも知れないなどと、思いがちだが・・・
これだけはいえるのではないか。そんなものは親のエゴ以外のなにものでもない。
「子どもは親とは別の人格で、子どもが何歳であろうとも、
子どもには子どもの生きる権利がある」のだ。
そのことを社会は「認識」せねばあかん。「無理心中」は「死にたい」という親の思いが出発点になって起こっているのだ。親の悩みや苦しみに手を差し伸べる仕組みをつくり。親を支援して自殺を予防せねばあかん。とは誰でも言えるのだが・・・
私的には、追い詰められた人間が自暴自棄になるのを食い止めるのは難しい。
であれば、親が自殺するのを思いとどまらせるしかない。
日本は良い国だ。実に様々なセーフティネットが組まれている。
自殺に悩む人向けのダイヤルがある。#いのちSOS 0120-061-338。
NPO法人自殺対策支援センターが運営。24時間受け付けている。
児童虐待相談所対応は、我々が認知活動を展開している「虐待だと思ったら
189番」だ。他人が通報するのも重要だが、子どもにキツくあたってしまった親の救いの手ともなる。管轄の児童相談所は24時間対応している。
こんなのもある。チャイルドラインである。
18歳までの子ども専用。悩みがある時だけではなく、少し話したいだけでも受け付けている。NPO法人チャイルドライン支援センターなどが支援、年末年始以外の平日、午後4時〜午後9時まで受け付ける。(24時間・365日やるべきだが)
SNSでも「生きづらびっと・・・LINE@yorisoi-chat
NPO法人自殺対策支援センターライフリンクの事業がある。
辛い気持ちを話すことができるSNS相談である。午前8時〜午後10時半
NPO法人・あなたのいばしょ・・・というのもある。
チャット・https://talkme.jp/
DVや虐待など、どんなことでも相談できる。24時間受け付けている。
これだけのセーフティネットを用意している国は他にはないであろう。
私は思うのであります。「多過ぎる」自殺したいと思う親が相談すると思うか?
ましてや、無理心中したいと切羽詰まっている時に、電話番号を思い出すだろうか?LINEやチャットで助けを求めるだろうか。実のところ、宝の持ちぐされではないか。
少なくとも、無理心中も児童虐待・それも殺人なのだから、その認識を深める広報活動を展開するべきではないか。同時に、多過ぎるから、一つにしてはどうか。110番や119番のように。私は児童虐待だと思ったら「189番」・・・
「189番」に絞るべきだと思う。Goto
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