老骨に鞭打って手伝いたいのだが・・・・?
二月の最終週、待ちに待った雨が降った。太平洋側の水不足に一筋の光。気温も緩み、梅が満開、河津桜が咲き誇り、やがてソメイヨシノも蕾を膨らませる。私の好きな桃も、凛とした枝に宿した命を今にも弾けさせようとしている。
「梅は咲いたか、桜はまだかいな」――そんな歌もあるが、近年は梅も桃も桜も一斉に咲く。春弥生、野山がいっぺんに華やぐ季節である。
今年も大自然の恵みによって、お米をはじめとする農産物が豊穣であれと祈る。
農林水産省の発表によれば、2025年の農林水産物・食品の輸出額は前年比12.8%増の1兆7000億円。目標の2兆円には届かなかったが、13年連続で過去最高を更新したという。なんとなく嬉しい。
工業製品が主役だった日本の輸出に、緑茶、牛肉、ブリといった“日本ならでは”の農産物が堂々と加わる。これは誇らしいことではないか。
一方で、飽食の日本。食品ロスは世界でも突出している。スーパーや飲食店で廃棄される食材の山。誰が悪いと断ずるつもりはないが、丹精込めて育てた生産者の思いを想うと、胸が痛む。
だからこそ、海外で日本の食が求められている事実は、生産者への福音である。2030年の輸出目標は5兆円。なかなかに大きな数字だ。だが、安定政権のもと、腰を据えて取り組めば決して夢物語ではない。
課題は明白だ。生産効率の問題、高齢化と担い手不足。しかし、デジタル化、スマート農業、企業参入による工業的発想の導入で、克服の道は開ける。政治が旧来の規制や弊害を取り除き、民間が総力を挙げれば、一気呵成に前進できるはずだ。国民が自民党に与えた議席にそれも入っている。
輸出先はアメリカ、台湾、韓国、中国が上位。だが、世界にはまだ未開拓の市場が広がっている。日本の水、土、四季が育てた農産物は、必ずや世界に通じる。
春は芽吹きの季節である。草木が新たな命を宿すように、日本の第一次産業もまた新しい芽を出す時だ。そう思いたい。
老骨に鞭打って農作業を手伝おうかと思えば、「邪魔です」と言われそうだが、それもまた一興。応援する心は誰にも止められぬ。
春・3月・弥生。自然の恵みに感謝し、日本の大地から生まれる力を信じたい。第一次産業こそ、国の礎である。Goto



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