音痴

演歌に誘われて。
この寒波で、耐えていた街路樹の葉が散り始めた。初冬のこの季節、ものの哀れを誘う。音痴の私でも、枯葉散る夕暮れは・・・・・・と五輪真弓さんの「恋人よ」を思わず口ずさむ。
私は音痴です。いい加減な音痴ではありません。音感を捉える耳力が欠落しているとしか言い様のない。音痴です。原因は、親父殿が、それはそれは酷いものでした。その親父殿の子守歌を聞かされて育った。遺伝プラス、幼児教育の間違いと、怨んでます。
例えば、やむにやまれず、カラオケのあるスナックに付き合う場合。手が痛いほどの拍手要員に徹します。マイクが回って来る気配を感じますと、トイレに逃げるか?そのまま失礼します。
音楽を聴くのは嫌いではありません。どんなジャンルでも耳に心地良ければ、楽しみます。しかし、喧しいのは勘弁願いたい。音よりも、むしろ、歌詞に魅力を感じます。だからなのか、言葉がはっきりしている歌手が好きです。
五輪眞弓さんが、11年ぶりにアルバム「新曲」を発表。デビュー35年だそうです。84年に結婚、出産と育児で音楽活動は制限。22歳の長男がベースを弾いてアルバムのバック演奏しているそうです。久しぶりに彼女の歌がどんな塩梅か・・・・・・聞いてみます。
好きなジャンルは、演歌。勿論、演歌です。歌詞に魅力を感じる演歌です。水森かおりさんのご当地ソングが、いいですね。旅情を誘います。釧路湿原。熊野古道。鳥取砂丘。
「寒さ厳しい冬の朝、一人佇む、鳥取砂丘」(このフレーズは、21日付け日経新聞の鳥取県の広告です)観光誘致の行政広告も演歌調。彼女の唄う歌詞は「背伸びをすれば、涙越し、鳥取砂丘の 星が道しるべ」幻想的な鳥取砂丘に満天の星が輝き、そして「恋人」をなくした女性が一人佇む。
演歌歌詞の行間に、人の哀れを読み解きながら。「地域不況」地方行政の苦労が忍ばれます。それはそうと、私の「音痴」は一生ものだな。忘年会シーズンだ??何ともならないのかなー。と葉の落ちた街路樹を見上げる。
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