懐かしい味

忘れられない味があります。
一昨日、久しぶりに、子供の頃、よく通った食堂
岐阜市伊奈波通りにある「丸信」で昼食を取った。
「中華そば」(ラーメン)と、大好物の「わんたん」
二杯を平らげた。美味しかったです。
店は、昔と同じ、昔とは四歳のころ、半世紀以上何も変わっていない。
家屋は古くなり軋んでいるのは仕方ないが、店構えは同じ。
椅子もテーブルも大丈夫かいなって、思うほど。ガタガタ。
壁の鏡も、ポスターも、半世紀前のモノ。までは、古くはないが、四半世紀は変わってないと見受ける。
味も昔と同じ。「中華そば」は鰹だしで濃いめの醤油味。麺はちりちり。それに、
薄いチャーシューが四枚。紅白の透けるようなかまぼこが二枚。それに刻みネギ。これも同じ。
懐かしい。この隅の席で、母親に叱られながら、プラスチックのれんげで「わんたん」を
「ふーふー」と冷やして、口に入れてもらったのが過る。
一番遠い記憶では、わんたんも中華そばも40円だった。
先代の小柄な親父が、下駄に足袋で、岡持を下げて、近所に出前する姿が浮ぶ。
あの頃、仕事を憶え立ての現親父も、とうに、古希を越えている。
古びた値札は中華そば390円。わんたんも同じ。
あのころからすれば、十倍だが。390円に味と同じこだわりを感じる。
店には、後継者の姿はない。
街角の小さな食堂が、また、一つ消える日は遠くない。寂しいなー
せいぜい、時間を見つけ、若い人を誘い、私の懐かしい味を試してもらおう。
                          Goto
追伸
味は好みです。「丸信」の昔ながらの「中華そば」が誰の口にも合うとは思いませんが。
ラーメン好きの方には、是非、足を運んで見てください。感動しますから。

コメント

  1. Goto より:

    ありがとうございます。
    60年近く岐阜に住んでますと、新しい店より、古い店が恋しくなります。親父が元気だとホッとします。味が変らないと、安らぎます。そんな岐阜も紹介できればと思ってます。    Goto

  2. 岐阜の若人 より:

    こんばんは。
    ブログ毎回楽しみに拝見させていただいております。
    早速、本日”丸信”さんに初めて行かせていただきました。こだわりの390円のラーメン&ワンタン、納得の味でした。
    私は他県から来た者(岐阜市民歴5年目)ですが、”岐阜”が好きです。
    岐阜市をもっと全国的な知名度のある場所にしたいなあ〜とばく然に考えております。
    私は政治経済など難しい問題には無頓着ですが、今回のようなミニコミ情報が大好きです。
    今後も期待しています。
    素敵なお店のご紹介のお礼まで、、、コメントにて失礼します。