幸便

許す心。
千葉在住の大先輩から、毎月便りを頂き、
心和ませ、楽しく拝読させてもらいます。ありがとうございます。
今月の便り「あらたふと青葉若葉の日の光り」(月刊「ラジオ深夜便から)とあります。
そうですね。と、思わず、芭蕉の句に頷きます。
最近はNHKラジオにめっきりご無沙汰でしたが、
お便りには、先日(5月14日)早朝4時から「ラジオ深夜便「こころの時代」をたまたま聞きました。
講話は薬師寺安田英胤管主の「玄奘(げんじょう)三蔵の教えを継ぐ」。
その中で「今日、大事なのは「感謝」「慈愛」「敬う」「謝る」「許す」といった、人間の中にある、
より美しい、ぬくもりのある心を伸ばしていくことではないでしょうか」。に、考えさせられました。と。
鳥がさえずり、東の空が明るむ。そんな時間、ラジオに静かに耳を傾け、心を洗い、頷き。
心穏やかな日々を過ごされておられる大先輩の、薀蓄ある便りに、妙に心が和みます。
学生のころ、帰省中。黒塗りの高級車が住まいのアパートに乗り付ける。運転手さんが、
「これを、うちの社長がお届けせよ。と。お持ちしました」と。訝しげに受け取る親父殿。
随分大層な届け物。何だろうと、覘きますと、表に「幸便」と墨で大書した封筒。
新聞社を追われ失意の底にあった親父殿への、先輩からの手紙。
郵便物は、郵便局が配達するものだ。と、思ってましたが、
黒塗りの高級車が、一通の手紙を、運んでくる。
内容は、分かりませんが。その「幸便」を境に、
親父殿がみるみる元気を回復していくのを、覚えています。
大先輩の便り、感謝、慈愛、敬う、謝る、ここまでは、「うん」と頷いたのですが、
最近の自分には「許す」心が、欠けていたと、ふと、気付きました。
ひょっとしたら、親父殿へ先輩からの「幸便」。ぬくもりの心「許す」気持ちを持て、と、
書いてあったのではないかと、40年前の出来事を思い起こしました。
メールもいいですが、手紙もいいですね。
そうそう、「ラジオもいいですね」NHKの「ラジオ深夜便」聞いてみようかな。
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