演奏会

身近で本物を楽しめるのは嬉しいですね。
私の苦手なものの代表は、音楽です。
原因は、二つ。ひとつは尊敬する親父殿が極度の音痴だったこと。
もうひとつは、我が家に音楽が無かったこと。
笑い話ですが、中学生の頃、我が家に突然、ステレオが届きました。
それは、それは立派なもので、幅、50cm、長さは180cm。高さは二段組で、下の段にはスピーカーが五個。上の段は、左側がレコードをまわすチューナー。真ん中は、ガラスの引き戸で洋酒などを入れるケース。右側がラジオも聴けるアンプで、1m以上ありました。
それが、三部屋のアパート暮らしの六畳間に鎮座する。親父殿の趣味ですが、私の知る限りでは、一度も使ったことがない。勿論、ステレオを聴く時間(常識的な)に家に居たことのない人ですから、聴きたくても聴けない。
と、同時に、レコードは一枚だけ。それも、一節太郎の「に〜げたぁ〜女房にやぁ未練はない〜が」という「浪曲子守唄」のみ。母がこんな大きなものは邪魔だと、「いつもぶつぶつ」毛嫌いも分かる気がしますが。
その母も相当な音痴で、音楽にはトンと興味がない。そんな音楽に無縁の家庭で育ったんですから、音楽が苦手なのも理解いただけると思います。
が、先日、岐阜出身のプロアーティストが伝えるクラッシクを聴いてきました。
バイオリンがあのように軽快な楽器だとは、知りませんでしたし、
チエロとのコンビがとても楽しそうで、音楽の真髄に触れた気がします。
その演奏会には、17人の子供たちも出演。
太鼓を打ち、踊り、和歌を諳んじ、その和歌に合わせて、ソプラノ歌手が、唱歌を歌う。
私のような音痴でも、一生懸命の子供、綺麗な歌声。感動しました。
この演奏会、岐阜でこの時期に開催、今年で8回目です。何度もお誘い頂きましたが、
初めてじっくり聴き、プロの醍醐味、生の素晴らしさを堪能しました。
来年からは、子供たちは抜きで催されるとのことですが、
田舎で本物のクラッシクが聴ける機会は、あまり多くはありません。
私のような無骨者でも音楽の楽しさを知るこの様な演奏会が、
地域に根ざして、末永く続きますようにと願います。
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