機を見て敏。広告の鉄則。
昨日の全国紙、久々に迫力ある全頁広告が溢れました。
それも、クリエーターの心意気が読み取れます。なかなかの力作ぞろい(写真参照)。
例年なら、三月は年度末。企業が決算調整も兼ねて、イメージアップや新年度に賭ける思いを紙面に反映させる企業広告が多いのですが、日経は立て頁40、全面広告が3頁しかありません。こんなところにも不況が色濃く出ています。
しかし、朝日が36頁で3分の1が全面広告。読売が38頁で25%。毎日は28頁で3頁ですが、スポーツ欄には五段の見開きカラーもあり、各紙とも広告紙面で賑わいました。
広告は経済を写すバロメーターです。出稿量や紙面の内容によって、社会、経済を読み解くことができます。私なりに、解説してみます。
日本中がフィーバーしたWBC侍ジャパンの世界一。機を見て敏なり。広告の鉄則です。
オフィシャルスポンサーのMACが二日間限定ですが、全国一斉値引きの告知でアピール。力作です。
どういう訳か?野球に合わせたのか?侍なのか?それともウイスキー党のお父さんなのか?
サントリーも山崎で、侍ジャパンを意識した男っぽい構成、タイミングを狙いました。
読売新聞 読売新聞 日本経済新聞 毎日新聞 毎日新聞
トヨタの新車の広告。見開き全五段。優雅さが漂い、エコカーに流れがちな消費者の目を、高級車に向けさせる。さて、レスポンスの具合はどうなりますか?クリエーターの傑作。奇麗な広告です。
円高還元。消費者にお肉をどうぞ。と、読売に掲載されたオージービーフの広告。流通名を列挙。
給付金を意識した内容です。今夜は牛肉にするかと。
私が、これぞと、驚いたのが毎日に掲載されたパナソニック冷蔵庫の広告です。
写真、一番右です。ちょっとクリックして、紙面を大きくしてみて下さい。
私は間違えて、新聞を捲ってしまいました。そのくらい写実的です。印刷技術も大したもんですね。
白菜を包もうとしている新聞の活字を読んでみて下さい。凄いでしょう。この広告のために、新聞を作っちゃったんですよ。クリエーターの心意気を感じます。
まだ、他にも趣向を凝らした広告がありますが、全体的には生活に一番近い、食品関係が多いのも世相だと思います。
不況は企業から広告予算を奪っています。しかし、経済を元気にするには広告が必要です。
企業も商品やサービスを動かさねば、業績は上がりませんからね。
新聞に広告が溢れますと、なぜか、元気が出てきませんか?
広告の役割を再認識しています。 Goto
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