WHO、警戒水準「フェーズ6」の意味は重いと思う。
日本人は、熱しやすく、冷めやすい民族なのか?私はそうは思わない。そもそも、農耕民族。
農作物を一瞬にして失うような自然の猛威に何度も晒され、なすすべもなく佇んできた歴史からして。
決して、瞬間湯沸かし器のように、すぐに沸騰したりは、しない。むしろ、自然の前に頭を垂れ、我慢強く耐える能力も、物事をじっくり考える体質も身に付いた民族だと思う。のだが。
情報社会が、ますます発達。その影響なんだろうか?最近は、熱しやすく冷めやすくを通り越して、「慌てで、すぐ忘れる」国民性に変わってしまったのではなかと思うことが、しばしば・・・・・。
10日現在。冬に入った南半球で新型インフルエンザの感染者が増大の一途を辿っているという。
オーストラリアでは、一日に100人以上のペースで増えているらしい。
世界的には死者の数(143人)もじわじわと増えている。WHOは世界的大流行(パンデミック)を意味する最高の「フェーズ6」に引き上げた。世界がウイルス戦争に入ったとの意思表示。
なのに、日本では、弱毒性だからたいしたことはない。とか、夏を迎えて気温が上がり、心配はなくなったとの印象が広がって、国全体に緊張感が感じられなくなった。(騒ぎ過ぎも問題だが)
この急激な「忘れ方」、「冷め方」はどうなっているんだろうか。何でもメディアのせいにしたくはないが。水際作戦が失敗。国内感染に移行したとなると、途端に扱いが小さくなる。(特にテレビは)
これでは、国民の関心が薄れるのもいた仕方ない。メディアの過熱報道が、国民を熱くし、他に話題が移ると急激に冷めるってことになる。これではまるで、日本人は農耕民族ではなくて、メディア民族だ。
WHOの警戒水準は地理的な尺度で定められているそうだが、最高の「フェーズ6」に引き上げた意味をないがしろにしてはいけない。地球を覆うウイルス。病原体が、いつ、強毒性に変わるかわからない。
「備えあれば憂いなし」とも「天災は忘れた頃にやってくる」とも言う。他国のこと、などと、安易に構えていると、とんでもないことになるやもしれぬ。自衛のための対策を良く考えてみたい。
それに付けても、メディア(マスコミ)の責任は重い。
命にかかわる問題。丁寧な、丁寧な報道を願いたい。 Goto
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