シーリング

予算の仕組みを根本から変えるなら・・・・・・・・。
千葉市で、民主党推薦の候補が市長に当選、これで政権交代への流れが一気に加速。
東京都議選(事前)に首相が応援に駆けつけ、「都議選は政権交代を賭けた選挙」と訴えている。
地方選挙で首相が国政を論じている。信じられない。負けたらどうする積りなんだろう。
政権を放り出すかもしれない。野党のみならず。与党からも、政治感覚に疑問の声が上がる。
あえて、東京都民に、この国の将来を問うのも、一考だが。
これでは、本当に政権末期症状だ言わねばならない。
こんな政権に任せて良いのかと思うことがある。それは、例年なら夏に行う、来年度の予算概算要求(シーリング)を、今年は7月3日までに閣議了解する方向で検討していることだ。
先頃通過した大型補正14兆円。独立行政法人と公益法人(天下り先)に約3兆円。46基金に約4,3兆円(運営は官僚の天下り団体に丸投げ)。公共事業に約1,8兆円。それに施設費(箱モノに)約3兆円。どうも国民に届いたのは定額給付金だけ。やっぱり、経済対策になっていない。
官僚に言わせれば、財務相のチェックなしに、フリーパスで、予算要求が通るのは、それこそ、百年に一度のチャンスだったらしい。史上最後の大盤振る舞い。省益のすべてを賭けて取り込んだと。
これではまるで、火事場泥棒じゃないか。なんとバカバカしいことか。
それが、今度は、次年度予算も、政権のドタバタに紛れて、省益のため、かすめ取れそうだと、シーりングの前倒しににんまりしてると聞く。これでは世も末。
そもそもシーリングとは、予算編成にあたって、安易な予算要求を抑制し、歳出規模の膨張を防止するため、政治が指導権を発揮する目的で定められた要求基準だが、その歯止めも効かない。
むしろ、官僚の言いなりで、助長すら許しているありさま。
日本の芸能に、「二人羽織」って芸がある。黒子が羽織から手を出し、勝手な振る舞いをする芸だ。
政権維持に汲々とするあまり、地方選挙と国政選挙の区別も付かず。「二人羽織」の裏方が前面に出るのも規制できず。これでは、政権が交代しても、当分は、後遺症で悩まされそうだ。
出来ることなら、シーリングは、総選挙後にしてもらえないかと思う。
そう言えば、大阪の橋下知事、当選後、三か月、暫定予算で通したのを思い出した。
予算の仕組みを根底から変えるなら、悪しき習慣と化した、シーリング制度は廃止すべきだと思うが。
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コメント

  1. 匿名希望 より:

    政治の腐敗はどこまで行くのでしょうか。利権を解体するには政権交代は必要でしょう。しかし、どの党にも本気で国を想う志士と、自己の利益にしか興味のない輩が混在します。新政権が成立しても、志士がイニシアチブを握らなければ意味がありません。結局、人間の歴史は権力者の暴走の繰り返しのように思えます。民主主義とは一体何なのでしょう。有権者は実際無力です。政権を取ってしまえば当分の間はやりたい放題というのが現実です。「少数意見の尊重」はどこにも見当たりません。反対意見や批判に耳を傾けられない器の小さいリーダーばかり…。真摯に学ぶことなく、肩書きと利権ばかりを追い求め、日本は人は矮小化してしまいました。歴史を無視して過去の問題に決着を付けない姿勢を「前向き」と呼ぶそうです。品格なきパフォーマンスばかりでは何も蓄積されません。このブログを読む限り、貴殿は志士なのだと思います。そう信じたいところです。某名門ゴルフ倶楽部が微妙な状態にあります。「私物化」という声を多く耳にします。中には信じがたい話まであるようです。政治は本当に難しいものですね。人間は良かれと思い間違うものです。それが有権者の総意ならば仕方ないことですが、密室で決められたことならばいずれ責任問題が浮上することでしょう。この国が、この地域が、そして各々の組織が、健全な方向へ進むことを願っております。