巻頭特集・・・その2

我社の発行する「月刊さるぼぼ」8月号の巻頭特集です。(写真参照)
千三百年前・・・大和朝廷は「斐陀匠条」を発令・・・その法律は飛鳥・奈良・平安と五百年に渡り執行され続けました。・・・任期は一年。百人ほどの飛騨の匠が・・・延べ五万人・・・都造りに従事させられたそうです。
飛騨高山から奈良まで・・・・340キロ。工人達は・・家族と別れ・・・15日間・・・官道を歩いて都に向かったと古書には記されています。
現代・・・飛騨を代表する・・大工棟梁・千原忠衛さん(70歳・大工歴55年)・・・「飛騨の匠という彩雲がかかった技に惹かれ、見学にやってくる全国の職人さんに「さすがや」と言わせる建物が、今、あるんやろうか」
国分寺や陣屋、日下部邸や吉島邸がそうやろ・・・と言われるが・・・それは随分と昔の大工さんが建てたモノ。そういう私も己を見つめてみりゃ、偉そうに「飛騨の匠」でございますなんて言えはしまい・・」
このままだと・・・技と道具は生かされず、飛騨を代表する木造建築は、やがて絶滅品種に認定されてしまう。大工仕事に一生を捧げる者として・・・なんとかならんものかと思い・・・思いあまって奈良まで歩き・・・その糸口を見いだそうとしています。と。
日本建築の粋を集めた「飛騨の匠」の技。その技さえも・・・容易くは伝承できぬ。
飛騨大工の棟梁の・・・悶々とした思いの発露・・・高山から奈良まで・・・徒歩の旅を特集しています。
「古人の跡を   もとめず、   古人の求めたる所を  もとめよ」  松尾芭蕉
千三百年前に飛騨の工人たちが・・・歩いた道を・・・いま、
自分が歩いていると思うと、
いろんな思いがよぎってくる。
道ばたの何でもない草花さえ
時には美しく、
いとしいと思えた・・・・     千原忠衛談
こんな・・・飛騨人の息遣いを・・・・高山文化協会・高山市民時報社と我社の飛騨支局スタッフがコラボして・・・・掲載できることに無情の喜びを覚えます。    Goto
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月刊さるぼぼ 8月号・巻頭特集

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