嫉妬

人のためになるかならないか・・・・人相の決めて・・・
たまたま・・・・秋分の日。娘夫婦と孫を連れ、近所の手打ちうどんの店で、夕食を食べ、一息ついて、付けたテレビ・・が、永遠の名曲歌謡祭って番組。懐かしい・・映像と、往年のスター達が・・・デジタル画面に・・次々と。
「その噺家は、美男子でもなんでもなかったが「いい顔」しておったちゅうところが大事なんじゃ。まず人相ありきじゃ。どうしたら自分の人相を良うすることができるか・・・・。これは難しい問題じゃが、わしはどうしたら「悪い人相」なるかは多少わかる。」
「それはのぉ、「嫉妬」じゃ。人の幸福を妬む。人の才能を妬む。人の成功を妬む。どんな人間も妬むという心をもっちょる。これが人間の人相を悪うさせる元じゃ。嫉みを抱くと、それはいつの間にか恨みへとすり変わる。そういう心根が悪い人相を作っていくんじゃ。伸人、嫉妬という心に勝たにゃあいけんぞ」
このフレーズは、宮本輝著「流転の海」第四部「天の夜曲」の第三章。主人公の松阪熊吾が、50歳にして産まれた息子「伸人」・・・10歳に「立山連峰を背景に・・・諭す」くだりです。
野菜の花は実に可憐で品があって美しいモノである・・・が、人間の相は・・生まれつきのまま不変であったり、また、毀誉褒貶によって変化するモノではない。品も徳も、それによってもたらされる人相も目の深さや力も、野菜の花と同じく、人のためになるかならないかの、その存在意義に依っているのかもしれない」と・・・・。
デジタル画面は恐ろしいモノで、顔のシミやしわだけでなく・・・・あのスターダムにのし上がってから・・・多分ですが・・・様々な毀誉褒貶を繰り返したのだということまで・・・・分かってしまう・・・。
歳を重ねても「いい顔」してるなぁって思える人は・・・自分を追い抜いていく人達も、見下す人達にも、寛容な心で接してきたんだろうなと思えるし。反対に・・・あれあれ、随分、貧相な顔になったなぁって、感じる人は、「嫉妬」「嫉妬」であのように心根の悪い人相に見えるんだろうと・・・歌よりも・・宮本輝さんの一説が現実として浮かぶ。
人の顔って・・・年輪を重ねるほどに・・・移り変わるんですね。で、私の顔ですが・・・もうすぐ63歳。自分では判断できませんが、岐阜の片田舎で・・・「地域社会に貢献」できないかと・・・真剣に考えて生きているつもりですが・・・・・        Goto
追伸
レモンハートさん。宮本輝さんの魅力を教えてくれて、ありがとう。

コメント

  1. レモンハート より:

    こんばんは。
    講演会等の企画がありましたら、ぜひ宮本輝氏を
    お呼び下さい。ソフトピアで活字メディアの講演なんてあったら、ウレシイです!
    http://katsuji.yomiuri.co.jp/kouza/

  2. Goto より:

    レモンハートさんに、薦められ、宮本輝さんに嵌ったようです。元気にはなりませんが、心の襞に沁みます。秋の夜長にはもってこいかもしれません。Goto

  3. レモンハート より:

    こんにちは。
    社長殿は、『地域社会に貢献』するという
    強い覚悟を持ったいい顔ですよ!
    本当にそうですね、一所懸命に仕事した人は、
    皆、いい顔してます!
    ●漁師は漁師の日焼けした深い皺・筋肉質な顔を持った顔。
    ●百姓は百姓で、植物を育てる、やさしくて、辛抱強い顔。
    最近の女性には、見た目の綺麗さ(化粧品の発達ですかね)はあるのですが、どこかすれている気がします。そこいらの生半可な美人より、どことなく気品がある・毅然とした礼儀のある美人を男たちは応援しなければ、本当の美人がいなくなってしまう。僕は、そんな気品のある美人を応援します!
    追伸:流転の海シリーズ。『天の夜曲』まで
    お読みになられたのですね。
    あとは、『花の回廊』『慈雨の音』のみですね!
    僕は、この作品は、この地域の名作『夜明け前』を
    こえる大河本だと思っております!(笑)
    本当に読み応えがある面白い作品ですね!!
    そのあとの宮本作品なら、
    吉川英二賞を受賞した『優駿』がいいです(^^)

  4. リミスキー より:

    納得です。孫の顔を見ていると良くわかります。嫉妬心だけでなく、色々な要素で人の顔は変わると思います。人の心は複雑で良くわかりませんが、顔はその人の看板ですから見たら分かってしまいますね。大切にしたいものです。