円高悪人説

一周遅れのニュースと自虐的な報道には要注意。
最近つくづく思うのだが、生き馬の目を抜く企業戦争。如何に的確な情報を早く入手するか。
そして、次の手を打つか。が、勝敗の分かれ道になる。その役目、新聞情報では役に立たないのではないかと。
例えば、円高。一般紙がもたらす通俗的な情報は、これ以上円高が進めば、輸出産業は壊滅的打撃を受け、日本の製造業は、瀕死の状態に陥ると。円高悪人説が蔓延する。
間違ってはいないだろう。でも円高は、そんなに悪なんだろうか?悪だとの情報を真に受け、萎縮などしようものなら、それこそ、他社に出し抜かれ、市場を失ってしまう。少なくとも、日本株式会社の日経新聞は、円高悪人説を基調とする記事や論調はやめて欲しい。
13日付の読売新聞で、驚いた記事を読んだ。超円高が追い風となって2011年、日本企業が関った海外企業に対するM& Aは前年比20%増の639件。金額では増増の5兆5796億円。過去最高。「強い円」が海外市場に成長の機会を求める企業戦略を後押ししてると。
記事では中国や韓国、インド、タイなど、アジアでのM&Aが大幅に伸びていると。
私が、驚いたのは、活発なM&Aではない。この記事。米国の調査会社の発表だということに。つまり、外国メディアで報道された記事の焼き直しってこと。
この記事を読んで、慌てて、我が社も、海外でM&Aをなんて、考えて見ても、時すでに・・・。ことほど左様に、円高に関する情報一つとっても、悪人説に振り回されていると、戦争に負ける。踊らされていては、打撃を受ける。悪人説は如何にも底が浅いと言わねばならない。
どこに原因があるのか?私には分からないが。一般紙の情報では、企業戦争の戦略に役立たぬことだけは事実のようである。だとすると、一般紙の報道とは、一周遅れのニュースと自虐的な報道だと理解して読むのが、まともな読み方ってことになるのだろう。
それにしても、日本の企業も、円高を追い風にしようと必死で戦争している姿に、勇気が湧いてくる。Goto

コメント

  1. Goto より:

    マスメディア批判をしてる訳ではありませんが、円高の負を論じて、何の解決になるのでしょうか。攻勢に出ている企業もあることをもっと、報道すべきです。なぜ、報道しないのか?簡単です。取材してないからです。Goto

  2. リミスキー より:

    納得です。
    逆に円安基調だったら一体どうなるのか?新聞は教えてくれませんよね。
    1ドル360円時代を思い出したら、そりゃーもっと大変ですよ。(そんな極端なことはおこらないかも知れませんが・・)
    強い円をどう使うかを考える事が大事ですよね。
    騒いでいるだけでは何の役にも立ちません。
    (儲けている人は無口ですし・・。)