韜光養晦(とうこうようかい)

禁句を追い求める記者魂に敬意を表す。
あなたは?朝日新聞のどのページに興味がありますか?我が社では朝日新聞って聞けば、それはもう。何と言っても「天声人語」ですね。全社員スタッフが書写してます。私はといえば、そりゃ、誰が何と言おうと、オピニオンのページです。
一日読まないと。日経の文化面(最終頁)に連載の浅田次郎さんの連載小説「黒書院の六兵衛」を読み落とすショックに匹敵します。で、そのピニオンページ。下段にコラム「風」が週に一度掲載されます。これは、なかなか読み出があります。
6/25付。北京から「爪を立てる中国と策なき日本」と題し、中国総局長が。朝日ですから、お決まりの自虐的日本感、日本政治批判は、さて置き。この粘りと申しますか。根性こそ、記者魂だと感嘆した内容が。
今日的問題で、日中の禁句といえば。それは「尖閣諸島」。その4文字を中国共産党の機関紙・人民日報から探し出そうと、1953年1/8まで遡ったてんですから、見上げた根性。努力だ。称賛に値します。
「琉球群島の人民による米国の占拠に反対する闘争」「九州の西南には尖閣諸島や沖縄諸島からなる琉球群島がある」とその記事では紹介されている。中国が尖閣列島の領有権を主張していなかった頃の話。60年前の中国の見解です。今でこそ「魚釣島」などと勝手な呼び名で領有権を主張していますが。
さらに禁句を追い求める記者魂は、96年10/18付人民日報から、72年の日中国交正常化交渉で、周恩来首相は「石油が出るからこれ(尖閣列島)が問題になった」と明言した記事も探し出した。「尖閣列島」に対する中国の変節の狙いが明らかになった証拠。だが、いまの中国の地理の教科書では「魚釣島は古代から中国固有の領土」と教えているとも。
虎穴に入らずんば虎子を得ずというが。本来ならば、外務省、中国大使館が、中国の歴史を遡り動かぬ証拠ぐらいは調べ上げ、如何なる横恋慕も許さない強固な姿勢があってしかるべき。何をやってんだ。と言わねばなるまい。
中国の最高実力者だった鄧小平。外交は「韜光養晦(とうこうようかい)」でなければならぬと指針を示している。(才能を隠して外にでなさい)。禁句だ。禁句だと言ってるのは日本政府・それも外務省だけ。流石に中国5000年の歴史は質が違う。外交でも、まだ、舌の根も乾かぬうちに、隠した才能を剥き出しにする。
日中関係は重要だが、譲れないところは、譲ってはいけない。
日本政治にも「韜光養晦(とうこうようかい)」が必要だが、親中寄りと揶揄される朝日。中国総局長の記者魂を見捨てないで欲しい。それにしても、新聞はいいですねぇ。Goto

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