人災

国会事故調査委員会の最終報告書を読んで。
東京電力福島第一原発事故を検証する「国会事故調査委員会」の最終報告書(要旨)を読みました。今回の事故は「自然災害」ではなく明らかに「人災」だ。との結論に、国会は。規制当局は。事業者は。なんと応えるのでしょうか?
報告書では、根本的な原因が「人」にあり、直接的な原因が津波に狭く限定しようとする姿勢に疑問を呈し。第三者による実証が必要であると断じ。運転上も、緊急対応も法的不備が指摘され・・・・
規制当局の原子力防災への怠慢。官邸(政治家)、規制当局の危機管理の低さが、住民避難の混乱を招いたと断罪。更には、受け手の視点を考えない情報公表は、政府、規制当局に住民の健康と安全を守る意識の欠如を露呈させたと厳しい。
問題解決には、組織的、制度的問題を根本から変えるべき。常により高い安全を目指す姿勢に欠け、緊急時に発電所の事故対応の支援ができぬ東電経営陣に原子力を扱う事業者としての資格なし。規制当局の独立性は形骸化。安全へのこだわりも、国民の安全を守る姿勢も機能も程遠い。よって、法規制を抜本的に見直すべきだと、結論付けている。
私の率直な疑問です。
報告書では、規制当局を監視する目的の原子力問題に関する常設の委員会を設置すべき。政府は危機管理体制を抜本的に見直し、指揮命令系統の一本化を制度的に確立せよ。住民が帰宅や移転、補償判断し、必要な施策を講じろ。電気事業者の安全基準や安全対策を監視するための立ち入り調査権を伴う検査体制を国会主導で構築せよ。
原子力法規制は国民の健康と安全を第一義とする一元的な法体系に抜本的に改正せよ。
そして、国民生活に重大な影響のあるテーマについて調査審議するため、原子力事業者及び行政機関から独立した民間中心の第三者機関「原子力臨時調査委員会」を国会に設置すべきと。7項目を提言している。
この調査委員会は政府が提唱、国会が設置したものです。7月の上旬に政府に最終報告することになっていました。だとすれば、なぜ、報告書を待てずに、関西電力大飯原発を稼働させたのか。関西エリアの電力が不足するからだと、理解できますが。
報告書を待つべきだったのではないでしょうか。人災なんて、とんでもない結論です。
国会が。政治を司る政治家が、命を賭して、解決せねばならない、喫緊の課題です。
提言は、国会が真摯に議論すれば、安全を第一義に対策が打てるモノばかりです。与野党のくだらぬ駆け引きなど、ぶっ飛ばして、安全対策を先行させるべきだと思います。ましてや、反原発を政争にするなんて。政局にするなんて、愚の骨頂だと思うんですが。誰か?答えて下さい。
国民に、現時点での最良の安全対策を講じる(期限を切って)まで我慢して下さい。と、率直に呼びかければ。納得するハズです。政府を攻めているのではありません。「国会事故調査委員会」の報告と提言を信じたいのです。「人災」を繰り返さないためにも。Goto

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