心意気

盆です。濡れ縁で親父殿と徳利を傾ける。
国税庁は日本酒の出荷量が16年ぶりに前年実績を1,2%上回り60万1807キロリットル、酒類全体のシエアで7,7%だったと発表した。日本酒党としては凋落著しい日本酒に復権の兆しが見えたのではと喜んでいる。
今夜は立秋。(いや、8日だった)。どっちでもよい。お盆休みだし。いつものビールをやめ。ぬるめの燗をつけ。久々に、濡縁にでて、帰ってきた親父殿と差し向かい。チビチビやりながら、月でも眺めるか。
それにしても。なぜ、ここにきて、長らく低迷が続いている日本酒が?
日本酒。ピーク時(1973年)の3分の一。ビールやワインに押され、03年には焼酎にも出荷量が逆転、00年度には製造業者数も2000社を割り込み。現在では1500社まで減少。(なせか広告会社の減少ぶりに似てる)
06年の酒類販売全面自由化を機に流通販売大手の販売力が強まり、流通大手との取引のない小規模の日本酒メーカーは打撃を受け、02年以降の10年で、業歴100年を超える老舗が50社以上姿を消したそうだ。(毎日新聞)
日本酒はその土地の冠婚葬祭などに不可欠。その地域の暮らしに溶け込んだ文化。老舗の酒蔵が閉じるのは、日本から地方が消滅した証のようなもの。寂しい限りである。
で、昨年の出荷量の伸びだが。東北地方の蔵元を中心に大きく伸びたそうだ。(東北6県の出荷量は昨対7%増)だとすると「東北の地酒を買って東日本大震災の被災地を応援しようって、酒飲みの気概の現れだ」ってことになる。
そういえば。私も、どうせ酒を呑むなら。東北の日本酒を。と結構楽しんだ。(今も呑んでるが)
嬉しいね。酒呑みの「心意気」。その心意気が若者にも伝わり、日本酒の出荷量が増え、地域が元気になれば、なおさら、良い。
そうそう。親父殿が始めて、酒を飲みに連れて行ってくれた料亭。今もあるが。
そこで、女将に教わった酒呑みの心意気。「酒はねぇ。徳利を振ちゃいけないよ」だったと、
思い出しながら、親父殿に徳利を傾ける。Goto

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