旭日の朝日も・・・・秋の夕日・・・・つるべ落としってことですかねぇ。
朝日新聞の名古屋本社。来月の14日から、新聞がゆっくり読める「日曜朝刊」を充実させるとの目的で、第二・第四日曜日、東海三県の話題中心の別刷り特集「ASAHI+C」オールカラー8ページ立て・・を創刊すると発表。如何なる紙面となるのか?興味のあるところです。
「+C」の「C」には「日本の真ん中(セントラルジャパン)」「挑戦(チャレンジ)」「革新(チェンジ)」「好奇心(キュリオシティ)」などの意味が込められて入るそうです。東海地区が日本のセントラルに位置付けされているからって、なぜ、挑戦や革新なのかの意味がよく分からないのですが・・・・。
4・5面見開きページでは毎回、一人の記者が拘りのテーマで取材。身近な疑問を徹底的に調べたり、共感する人を応援したり、気になったことに本気で挑戦したりする「記者のための」頁になるそうです。
若干、偏見気味の朝日記者が、この地方で何を追い求め、どんな視点で事象を切るのか?・・・・読者への熱いメッセージを、記者が腕によりをかけ、今までの新聞であまりなかった大胆かつ自由なレイアウトで伝えてくれるとのこと。面白い試み。期待したいと思います。
でも、気になることがあります。まず、この「ASAHI+C」創刊の目的が「新聞をじっくり読める日曜の朝」に「東海を元気にするマガジン型新聞」を作るのだと、その価値を自画自賛してますが。
どこの、どんな家庭が日曜の朝、新聞をゆっくり読んでいるのでしょうか?厚労省の官僚が描く、夫婦に子供二人のサラリーマン家庭でしょうか?そんな家庭って、この地方にどれほどあるのでしょうか?
それとも、高齢者夫婦を想定しているのでしょうか?よく分かりませんが。経済が隆盛を誇っていた高度成長時代なら、日曜の朝、ゆっくりと新聞を読むライフスタイルもあったのでしょうが。今、そんなライフスタイルが主流とはとても思えません。どうも、「+C」創刊の意気込みと、現実にはかなりのギャップがある気がします。
折角の、熱い(多分)記事が空回りするのではと、他人事ながら、心配です。
この「ASAHI+C」の紹介記事の最後に、こんなことが書いてあります。「プラス・シー」の創刊号が出る前日の10月13日から名古屋本社の土曜夕刊は休刊とします。と。なるほど。この創刊、結局は、夕刊を廃止するから。朝夕刊セット購入の読者に申し訳ないから、その穴埋めなんですね。
つまりは、朝日流の勿体ぶった弁解なのですね。でも、調査取材を伝統とする朝日記者にとっては、自由に紙面を弄べるのですから、記者諸氏には、チャレンジできるチャンスです。頑張って下さい。読みますから。
新聞のビジネスモデルが崩壊。その象徴が夕刊の廃止と言われています。朝日新聞東海本社の止むに止まれぬ事情がそうさせたのでしょうが。購読の読者に対する言い訳と、自分たちの虚勢の証が、「+C」創刊ってことなら。秋の夕日のつるべ落とし・・・・、昇る朝日ではないってこと。淋しいです。Goto
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