初任給・・・

黙々と働く父さんの背中が目に焼き付いています。
「辛いと逃げ出したい気持ちは分かる。でももう一日頑張って見ないか」父さんに諭されなかったら、もうとうのむかしに辞めてました。角界入りして、順調に出世、幕に入り、二場所目で、右ひざ靭帯断絶の大怪我、幕下に陥落・・・もう、辞めようと思った時のこと・・・
青森のりんご農家。「りんごの収穫で忙しい時期なのに、母さんが僕の看病に来てしまい、父さんが一人で踏ん張ってくれてました」父さんの言葉を聞いて「ここでくじけちゃならないと、歯を喰いしばって、リハビリに励みました」
「ケガが治っても土俵に上がるのが怖くて、怖くて。朝青龍関など何をやるかわからない。本当に怖かった。そこで、怖さを追い払おうと、顔や胸を何度も叩いて気合を入れるようになりました」「身体を殴って、ファイティングスピリットを雑巾のように縛りだし、10年以上現役を続けることができました」
と語るのは、相撲通でない方でもご存知のロボコックいわれ「時間です」と呼び出しの声が掛かると、顔をバチバチと叩き、両肩を上下させ、渾身の気合を入れ、いつも精一杯、力の限り相撲を取り、負けると、肩を落とし、首をうなだれ・・・ショボショボと下がる姿に哀愁が漂う角界一の人気者・・・
初場所後引退、振分親方として後進の指導にあたる元小結高見盛のことです。引退を決めた夜、父さんに電話で報告すると「お疲れさま」と一言。それを聞いて・・・スーと心が楽になりましたと。(朝日新聞、教育面・おやじのせなか・・から)
若い社員が多い我が社。今年も結婚や子供の誕生と嬉しい報告が届きます。
結婚にはおめでとうですが。子供の誕生には「親父は背中で子供を育てるモノ」なんて・・・背中で頑張れと古臭いメールで激励しています。
高見盛・・・・このインタビューの最後に、自分が「忍」の一字で頑張ってこれたのは、毎日、毎日りんご園で黙々と働く父さんの背中が目に焼き付いていたからですと。初任給を手にした新入社員から、母の日になにかプレゼントします。両親を小旅行に連れて行きたいと思っています。そんな嬉しいメールが届きます。彼らから彼らの親父の背中を感じます。Goto

コメント

  1. Goto より:

    ありがとうございます。
    間違えました。
    修正させて頂きました。
    変わらぬご指導お願い致します。
    Goto

  2. 小杉 より:

    おやじのせなかは「朝日新聞」ですよ。