第18回NIE大会

遅々として進まぬ原因を探る・・・
新聞には社説とコラムが必ず掲載されている。社説はその新聞社の主張であり、コラムはその新聞社の心根である。私は暇があると全国34日刊紙の社説とコラムをネットで読んでいる。取り分け、コラムでは朝日の天声人語や読売の編集手帳など心が伝わる文章を楽しんでいるが・・
34紙でもっとも心がこもって親切なコラムは、北國新聞の「時鐘」であろう。勿論、日々内容が違うのだから「もっとも心が」と言っても読者によっては受け取り方が違うので、一概には決めつけられないのだが・・・
私的には「時鐘」の題材がその地域(石川県)の話題に絞っていることにローカル紙としての心を感じる。それに「時鐘」は全国34紙で唯一コラムにフリガナをつけている。子供にも読んでもらいたいとの、編集者の熱い思いと新聞社の「NIE」を普及したいとの心を感じる。
今年も教育現場で新聞の活用を考える「第18回NIE全国大会」(日本新聞協会主催)が静岡で開催された。その特集記事(読売8/10付)を読んで、小中学校の新学習指導要項に新聞を使っての授業が盛り込まれた割には、進展していないと感じている。
パネルディスカッションでの小学生「僕のクラスでは新聞を読む宿題が出る。でも読まない友達も多い。先生は宿題を出すだけではなく、新聞の面白いところを紹介すべき」と教師の姿勢に疑問を呈す。中学生は「新聞を使った授業はみんなが楽しいと感じる紙面を使って欲しい。新聞記事には難しい漢字や表現もある。もう少し簡単にみんなが読める紙面に」と編集者と教師に・・
高校生は「新聞社は紙面に工夫を凝らしているが、新聞を読む高校生は少ない。頻度を尋ねたら「全く読まない」が圧倒的に多い。情報が整理された新聞は読みやすく面白い記事がいっぱいある。その魅力を伝えることが必要。家で新聞を読む習慣が付けばNIE活動は広がるのでは」と、問題点をズバリ。
私は子供達の発表に、教師が新聞読んでいないのではとの疑問と、コラムにフリガナも付けない新聞社はNIEを真剣に考えていないとの疑義が拭えない。新聞関係者には、まず、教師に新聞を読ませるには何をなすべきかを論じてもらいたい。そして、NIE活動の普及が劣化する新聞ビジネスにとってラストチャンスだと理解して、NIE活動にもっと心を込めて欲しい。Goto

コメント

  1. 藤掛 より:

    私も、時鐘のファンです。毎日スマートフォンで読みます。最近のリクルートの調査によると、高校生の55%が、スマートフォンを毎日使っているそうです。新聞をスマートフォンで読ませたら、講読料なしで、いくつもの新聞を読めます。
    こういうのは、だめですか?