社会体制は違いますが、所詮は律令国家たるところの一衣帯水・・・
洋の東西を問わず・・・既得権益と戦うのは大変そうです。こんな他人事の書き出しでは、不十分と承知ですが、どこの国も・・成長戦略を推進することが、国家の危機を救うことは誰もが理解できるのですが、いざ、戦略を具体化するとなると難しいのが・・規制緩和です。
規制緩和するとなると途端に・既得権益を守ろうとする勢力の抵抗で、規制改革は頓挫、成長戦略は行き詰ってしまいます。洋の東西と申しますのは、期せずしてなんでしょうか。日本では安倍政権が新たな成長戦略と位置付け「国会戦略特区」創設の法案が提出され・・・
中国でも習政権が共産党の中央委員会総会(3中総会)で・・・安定成長を確保する経済構造改革の目玉として規制改革と市場推進の「上海自由貿易試験区」が審議されるそうです。(読売新聞11/6)日中両国がこの時期に成長戦略を国家の柱とすること、その中身が規制緩和を推進する「経済特区」であるのも同じなのには・・・意味深モノがあります。
上海自由貿易試験区の中身は、金融・運輸から文化・医療を含めたサービス業の対外解放。付加価値の高い貿易モデルへの転換。それに金融の自由化を中心に改革を試行するのですが、最大の関門は・・・事前審査から事後監督への規制緩和です。そうです。最大の抵抗勢力である官僚の既得権益を奪うことです。
日本も同様です。法案により設置される「特区諮問会議」に首相の権限を集中させ官邸主導による特区の推進体制を整えるのが法案の主旨ですが、当初めざした規制緩和から雇用や医療などが省益を守ろうとする官僚の抵抗によって、後退を余儀なくされ法案の中身が崩されています。
社会主義中国と資本主義日本が、経済成長路線を推進するにあたり、抵抗勢力が同じ官僚であるとは、如何なることでありましょうか?不思議に思うのですが。日本と中国は違う社会体制ハズです。でも、そもそも日中は一衣帯水。ではその一衣帯水とは、なにが一衣帯水なのか・・
共に官僚国家であるのだと解しますと・・・・中国5千年の歴史も日本2千年の歴史も、所詮は蓮面と続く律令国家の歴史に他ならないのではと、特区と試験区がはらむ問題から本質が見えるてきます。・・穿(うが)ち過ぎでしょうか。Goto
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