日経ビジネス

編集者は読者の顔を思い浮かべて特集や企画を考えて下さい。
実は読みたくもないのですが、読まないと情報戦争に乗り遅れ、事業の方向性を見間違えるのではないかとの強迫観念に駆られ、仕方がないから、毎週、追い立てられるようにページをめくるのが、定期購読している「日経ビジネス」です。
新年から紙面内容も斬新され、メインの特集についつい引き込まれるのですが。毎週テーマを考え、取材し、本に息吹を吹き込むのは大変だろうと・・・51誌の「地域みっちゃく生活情報誌®」の特集や企画を毎月組み立てて発行する立場から・・・拝察します。(読みたくもないなんて、失礼ですよねぇ)
定期刊行物発行の宿命かもしれませんが、発行日は迫る。しかし、どこをどう振っても編集者の頭から特集も企画も浮かばないことが度々あります。そんな時には、日頃から自分の抽斗を増やす訓練をしておかなかったばかりにと、自分を責めるのですが・・・
人間とことん自分を追い詰めれば、「窮すれば、変じ、変ずれば通ず」と申しまして、アイデアは浮かぶモノ。なんとかなるモノですが。窮したあまり技法で誤魔化して通じようとすることがままあるモノです。それでは、読者には通じないと知りつつ。
なんとなくゴチャゴチャした話ですが。日経ビジネスの2/17付・No,1729号の特集「昭和な会社が強い」は、まさに窮して、誤魔化した内容になっています。内容は。ITをろくに使いこなせない企業は効率もモチベーションも下げている。陳腐だと思われがちな、昭和の高度成長時代の企業スタイルを温存して成功している企業がある。古き良きものを捨てるな。
ザッとこんな内容で20ページ以上を費やす大特集です。でもよくよく読んでみると、「温故知新と不易流行」をミックスして、新たなものを取り入れても良いが魂を入れないさい。変えてはならないものまで変えてはいけない。と言っているだけ。
昭和な・・・って表題ですが、昭和も60年以上あります、どこを切り取ったのか。まさか戦前ではあるまい。戦後の復興期でもあるまい。昭和40年代からの高度経済成長期でしょうが。果たして、そんな懐古趣味で時代を生き抜くことができるのか?私には、窮して通ずる前に、変じて誤魔化した企画に思えてなりません。
その証明がビジネスの世界を軽視する朝日の天声人語に取り上げられたことです。日経ビジネスの編集者各位には、特集や企画を考えるのは大変だとは思いますが・・・読者も必死なんだということを忘れないで下さい。Goto

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