至福

新聞配達の音は日本の原風景です。
四月も下旬になりますと、夜明けが本当に早くなります。4時半を回れば、鳥の鳴き声とともに、明るくなります。朝型の私は、寝てられませんので、もぞもぞと起き出し、ウォーキングの身仕度をしながらパソコンを立上げ・・新聞が配達されるのを今や遅しと待ちます。
ブーンとカブの音。「来た来た!いっぱいの情報を詰め込んで」キューンとブレーキが掛かり、カチャっとカブを停車させるスタンドの音。パタパタと足音が響き。コトンとポストに投げ込まれる音が・・・そして、ブーンとアクセル吹かして、お隣へ・・・5時20分ごろです。
二ヶ月ほど前までは、老母が新聞受けから取り出し、届けてくれたのですが・・・今はカブの音が去った後「ご苦労様です」と感謝しながら私が。ポストから手にする新聞、重さを計り「今日はチラシが多いぞ」と思いながら、インクの匂いを楽しむ。そして、眼鏡を掛け直して、一面を舐めるように眺め・・・
広告欄に目をやり「ふーん。こんな書籍が発刊されたのか」とページを捲る。その神擦れの音を聞きながら「良し、今日も元気で一日がスタートだ」と、新聞情報にどっぷりと浸る。どんな人が配達してくれているのか知らないが。お陰で、朝の至福の一瞬を迎えることができる。感謝。
私にとって新聞配達の音は人生の原風景です。
日本新聞協会は今年も「新聞配達に関するエッセーコンテスト」を実施します(写真参照)。21回目で、鳥越俊太郎さんが特別審査をするそうです。最近は新聞購読しない家庭が増えたようですが・・・読者と新聞を結ぶ架け橋・・・新聞配達についてのエッセーにどんなホットな応募があるのか。新聞命の私としては入選者の発表が楽しみです。Goto
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4/17毎日新聞

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