抽斗(ひきだし)

新聞小説って、読んだことありますか?
疲れたと感じた時、あなたはどのように自分を癒しますか?私は鈍感なせいなのでしょう。疲れたと、思うことがありません。むしろ、空虚になると申し上げた方が良いのですが、色々と溜め込んでいたはずの抽斗が、いつの間にか、空っぽになっていて・・
泉のように湧き出るアイデア(笑)が枯渇してしまったような気分に陥ります。それが、私的には疲れたことだと思っています。で、そんな時の癒しは、簡単で、本棚に飾ってある日本文学全集から、著名作家の小説を読むんです。勿論、新聞の書籍広告で見つけた現代作家の話題の小説もですが。小説を読むんです。
私は遅読ですから、ページが運びませんが。小説の中に引きずり込まれますと、時間を忘れます。ストーリーもさることながら、場面描写は、時代や背景が切り取られて、文章って行間にもいっぱい文章が詰まっていますので様々なことが想像できます。
人間の頭脳ってよくできているようです。小説の行間を想像したことが整理され、抽斗に詰め込んでくれるようです。ある程度抽斗にモノが入ると空虚さが消え、疲れが癒されます。私に取って小説が疲れを解消する癒しの最たるモノです。
小説といえば、新聞の連載小説。読んでいますか?
私は日経新聞の最終面に掲載される小説を・・・古くは渡辺淳一さんの「失楽園」、最近では浅田次郎さんの「黒書院の六兵衛」などを楽しみましたが、連載がスタートして、二、三日読んで、面白くないと判断すると残念ながら続けて読む気がしなくなります。
先日朝日新聞文化欄に「新聞小説135年の物語」(4/16付)と題した特集が組まれていました。
夏目漱石が1907年から14年まで「それから」や「心」など8編を。吉川英治・永井荷風・太宰治・石川有三など日本文学全集の作家がずらり・・・
戦後は山本周五郎・三島由紀夫・川端康成・井上靖・司馬遼太郎・遠藤周作・松本清張などなど・・・私の癒し・・抽斗を彩ってくれた作家達がキラ星のごとく並ぶ。さすがは天下の朝日だと、感心して特集を眺めました。(写真参照)小説っていいですねぇ。Goto
追伸
100年ぶりに朝日新聞で夏目漱石「こころ」の連載がスタートしました。(写真参照)
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4/16朝日新聞

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