無党派層

政治がイデオロギーの対立時代であったのは遠い昔の話です。
政治の話です。世論調査で「支持政党なし」の割合が回答者の過半数以上を占めるようになって久しい。政党政治の危機ではないか。政党の政策に対する真の民意が推量できないのではないか。また世論調査の質問に「わからない」「どちらも言えない」との回答があまりにも多い。
確信を持って賛否を表明できないのは、政策内容が複雑になっているのか。それとも、政策に関心がないのか。政治が自分の生活にさして影響を及ぼすモノではないとの冷めた政治観しか持たない層が増えたのか。ひとつの政党に肩入れできないのは「思い入れや」「思い込み」のない人で、イデオロギーを軽信している人といえないか・・・・
と語るのは読売新聞「地球を読む」コーナーでの大学教授。
これらの俗に言う「無党派層」は世の中の動きに無関心ではなく、懐疑主義を私的心情とし、政党の打ち出す政策の全てに全面的な賛意を示すことの出来ない慎重な人なのだろうとも述べる。
無党派層、支持なし政党層が増えたことに対する私の考えはいささか違う。
そもそも一般庶民の我々は「今日生きる」に必死である。その必死さに支障が起きない限り、政治を振り返り、関心を持つ必要性を感じない。
つまり、庶民にとって政治とは生活に不便や憤りを直接に感じなければ、縁遠いモノなのである。それは日本だけの現象ではない。欧州の先進諸国は軒並みに選挙の投票率が低いのも同じ傾向にある。取分け、日本は律令国家である。官吏がまっとうに仕事をしていれば、政治も政治を司る必要がない。政治権力を駆使する必要もない。
政治に無関心層が増え、その存在意義すらよくわからない、政治ごっこを楽しむ政党を支持する人がいないのは、この国はまがいなりにも、平和で安心して暮らせる国だから、関心を持つ必要がない。政治がイデオロギーの対立であった時代は、もはや過去の遺物。イデオロギーのない時代は良き時代だと考える。
その証拠が・・・終盤国会、こんな法案までもと思うような法案が次々と通過しているじゃないか?Goto

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