唱歌・童謡

成長戦略と美しい調べ・・・
音楽にはとんと疎い私ですが。さすがに唱歌や戦前に作られた童謡を聴きますと、心にズシンときます。音楽は気持ちを落ち着かせる効果がありますが、唱歌にはその響きを強く感じます。そもそも論などどうでも良いのですが・・・・
唱歌は明治の初期から先の大戦まで学校教材として作られた歌。童謡は現代のモノもありますが、大正時代後期以降、唱歌とは一線を隠して、子供に歌われることとを目的に作られた創作歌曲です。ですから、戦後、唱歌は旧憲法の臭いと申しますか、軍国主義の名残りとの批判が暗に蔓延したのでしょう。歌われなくなったようです。
童謡は文部省の意向とは全く関係なく大正ロマンや昭和の心を綴った歌曲なのに、私の子供の頃はまだ、歌われていたのですが、その後、民主主義的志向がますます強くなりますと、童謡と唱歌とは同様に見られたのでしょう。歌われる機会も少なくなり・・・・
昨今の若いママ達は唱歌どころか、童謡を聴いたことがないし、誰も教えなかったようで、子守唄もわらべ歌も歌えないそうです。それが良いことなのかどうかはわかりませんが、1986年から姉妹で「童謡コンサート」を全国で催す由紀さおりさんと安田祥子さん。
「高度成長が行き詰まった20世紀末、豊かさとは何かとか、心の時代ではとかで、童謡ブームが静かに起こってきた。NHKも童謡や唱歌をクローズアップしたのですが、21世紀になったら、みんな前を向いて行かなければとなり、唱歌・童謡は切り捨てられてしまった」と語る。(童謡を歌い継ごう・6/17付・毎日朝刊)
安倍政権が成長戦略の骨子を発表した。今度こそ「日本は陽が昇る」のか。期待が高まるところだが。私は、日本人の心のふるさととでもいえる唱歌や童謡が再びブレークするのではないかと思っています。その理由は、浮ついた思い付きや考え方ではこの国の再生はない。足元をしっかりと固めて進むには、心にズシンと響く美しい調べが必要だからです。Goto

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