エントロピーの法則

蛾の目って、光を反射しないんですって・・・・
面白い広告です。(写真参照)、ペーパーレスの時代、印刷物の需要がどの程度減少したのか知りませんが、広告の仕事に印刷は付きもの、印刷会社の廃業や業態転換への取組などに接しますと、いっときの勢いはなく、斜陽産業の悲哀を覚えます。
印刷業界に限らず、如何なる産業であっても賞味期限があるようで、いつまでも同じ状態で、生き残ることはできないようです。形あるものは全て拡散し消滅する。それをエントロピーの法則と申します。法則に逆らうことは出来ませんが。そのことを理解し、変化させれば延命は可能と考えて良いのではないでしょうか。
DNP(大日本印刷)は、凸版印刷と並んで、近代日本の印刷業界を牽引している巨人です。そのDNPが、特殊な(反射しない)フイルムを作っている広告です。あの富士フイルムがカメラのフイルムから出発して、今では医療用の商品などを開発好業績をあげているのもご案内の通りです。
解剖学者で、虫が大好きな養老猛先生の「蛾の目って、光を反射しないんです。だから、敵に見つかりにくいんですよ」そんなコピーが瑞々しいんですが。「なぜ、蛾の目は光を反射しないのか?」そんな疑問から、イノベーションが起こり、新商品が誕生したと・・・・
そこには、斜陽化する産業や業界から如何に脱するのか。印刷業からの業態転換を図ろうとする企業姿勢、努力が伺われます。企業は生き物です、昨日と同じことを繰り返していると、それは、エントロピーの法則通り・・・崩壊霧散に向って行きます。
常に変化を求め、イノベーションに投資するDNPの真摯な研究開発に学びました。Goto
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8/28日本経済新聞

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