新聞創生元年

今年の新聞週間、各紙の真摯な姿勢に敬意を表したい。
新聞週間を狙ったわけではないと思いますが。朝日新聞が社外委員を招いて「信頼回復と再生のための委員会」を発足しました。先日設けられた慰安婦報道についての検証委員会が第三者機関なら、この委員会は、編集とどまらず、会社全体の意思決定と危機管理のあり方・・・
企業体質や社員の意識にも踏み込み、朝日新聞が何をすべきなのかまで、突き詰めるとのこと。「廃刊」も視野に入れての審議が始まった検討委員会との合わせ技で、「朝日が信頼される新聞」へと生まれ変わることを目指すそうです。
今年の新聞週間。各紙とも例年になく危機感を持って特集を組んでいます。朝日は現場の若手記者を登場させ、真摯に討論しています。毎日は報道のあり方を真正面から議論、新聞の存在意義を真摯に論じています。読売は朝日問題をベースに新聞の役割を真摯に見つめ直しています。
朝日の10/15社説、「社会を単色にはしない」は、自戒を込めた内容で感動的でした。新聞社間で社説の主張が大きく二分される・・・例えば集団自衛権行使を認める閣議決定などは、朝日は安倍政権を批判し。読売は与党合意を容認する。
違いがあることは「日本の言論空間が健全であることの表れ」しかし、意見の対立が激しくなると「正義は我にあり」と筆に力が入る。行き過ぎればメディアが政治のプレーヤーになってしまう。そうなると筆が政治闘争と化す。新聞の役割は、意見の対立を煽るのではない。
考える材料を如何に社会に提供できるかである。そのことを改めて確かめておきたい。と論じる。その通りだと思う。思い込みや独善で記事を書くべきではないとの朝日の真摯な反省に敬意を表す。新聞の置かれている今日的状況を鑑みれば、朝日のみならず、この真摯な姿勢こそ、全ての新聞関係者に必要です。
今年の新聞週間が、新聞創生元年であってほしいと心から願う。Goto

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