さらば石原慎太郎

インタビュー記事でも恣意的に書こうと思えば・・・・こうなります。
「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサー元帥の引退演説の一節です。このフレーズは、米兵が軍隊生活で訓練に追われる姿を揶揄して「ろくな食べ物も与えられず、上官に消え去るまで、こき使われると」歌われた嘆き節の一節です。
我らが敬愛する「石原慎太郎」が政界を引退。どんなフレーズで引退表明するのか。なんせ、稀代の作家です。まさか「老兵は・・・」なんて言わないだろうと思いつつ、注視してました。12/17・記者会見の模様が、読売と朝日に囲み記事で掲載・・・・
そのフレーズは「歴史の十字路に何度か立てたのは、代え難い経験だった。晴れ晴れとした気持ちで政界を去れる」と述べ正式に引退したと読売。朝日では「歴史の十字路に何度か立つことができたのは政治家としても物書きとしてもうれしい。さばさばした気持ち」と心境を明かしたと。
暴走老人の引退の弁としては「いささか」牙が抜けた感じがしたが、「死ぬまで言いたいことを言って、やりたいことをやって、人に憎まれて死にたい」と毒舌を吐くところはさすが。「老兵は・・」なんてことはなさそうで、まだまだ意気軒昂。歴史認識や国家観には違和感を覚えるが、ポピリズム全盛の時代、律令国家に対峙し続けた歯にきぬ着せぬ「石原節」は傾聴に値した
ご苦労様でしたと申し上げたい。で、なぜ、石原氏引退の記事を朝日、読売両方を比べながら、紹介したかと申しますと。両新聞が会見の質問で取り上げている答えの表現が気になったからです。質問は「維新の橋下徹氏をどう思うか・・・」その答えの書き方・・・
読売・「彼は天才だ。絶対に出るべきだと前日まで電話で言い続けたと衆院選出馬を働きかけたことを明らかにした」朝日・「彼は天才。あんなに演説のうまい人は見たことない。若い時の田中角栄、若い時のヒトラーですよ。ヒトラーは後にバカなことしましたがね」
さてさて。最初のフレーズ、朝日は「さばさばした気持ち」読売は「晴れ晴れした気持ち」生の声を聴いてはいませんので、どちらが本当かは分かりませんが。なぜ、朝日が「さばさば」で、読売が「晴れ晴れ」だと思いますか?その答えが・・・橋下氏への答えの両新聞の書き方の違いで分かります。
読売は政治家として天才だと言っていると素直に書いているのに。朝日は、演説の上手さが天才だとすり替え、演説の上手さに定評があると言っているだけなのに。こと更にヒトラーを強調しています。石原も橋下も政界のヒトラーだと言わんばかりに。
私は、こんな朝日の書き方を揚げ足取りと呼んでいます。新聞は一紙だけ読んでもわからないです。2014年政治の表舞台から「歴史の十字路に立ち続け、晴れ晴れと消え去る」石原慎太郎さらば・・・Goto

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