正規雇用と非正規雇用、同一労働、同一賃金について考える
このドラマの意図は「組織にノーといえる女性像をつくりたかった。終身雇用が揺らいでおり、実力勝負のフリーランスという働き方が広がるべきだ」と語るのは昨年最も高視聴率を取ったテレビドラマ「ドクターX・外科医・大門未知子」のテレ朝ゼネラルプロデューサー氏。
世の中、非正規雇用は社会悪、格差社会の象徴と捉え、社会の矛盾や歪みはすべて「市場原理」を訴え新資本主義を新自由主義を標榜する連中が推し進めた非正規雇用にある・・・との批判が絶えない。私はそれを否定するものではないが・・・・
多様性を重んじる時代です、非正規で働く人のすべてが、正規雇用を望んでいるとも思えない。「当面は派遣で」とか「目的がありますので」など、非正規で働きながら、自己目的を目指したいとする人も多いハズ。それを例外視するのも偏狭ではないだろうか・・・
一方、仕事はすべからく「同一労働・同一賃金」でなければならないとする人たちの思いもわからないではないが、それも硬直した考え方で、息が詰まる。我が社は、正規雇用が原則だが、仕事柄、選択の自由、働き方の多様性に対処した雇用形態を模索している。
ドラマのように群れを嫌い「私、失敗しないので」と能力主義を貫いて働けるなら、それこそ、素晴らしい人生でしょうが。人は一人では生きて行けない。「失敗ばかりの私としては」誰かに助けてもらわなければ、生きてはゆけない。と考えると、やはり、日本社会では、多様な働き方と非正規雇用を「同一労働・同一賃金」で推し量るのは難しいと思う。
テレビドラマが大ヒットしたのは、非正規雇用問題へのアンチテーゼなのか、それとも、能力主義を貫く強い生き方への憧れなのか・・・ドラマはドラマなのか、米倉涼子さんの魅力は魅力としても、プロデューサー氏の意図が当たったドラマではなかったでしょうか。Goto
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