急場凌ぎの候補地選びは禍根を残すのではないだろうか。
政府は、成長戦略の一つで、観光産業の目玉として期待される統合型リゾート(IR・Integrated Resort・カジノやホテル、会議場、ショッピングモールなどとを備えた総合施設)の2020年・五輪までの開業に向け、内閣官房に検討チームを設け準備作業を加速させている。
全国20ヶ所以上の自治体が名乗りをあげ誘致合戦が繰り広げられているが・・・本命の沖縄と東京は知事が交代、誘致に積極的でなくなり脱落。候補地選びを見直した結果、横浜市と大阪市の2ヶ所で開業を目指す方針を決めたと、読売(2/19・朝刊)が一面で報じた。
大阪市は橋下市長が誘致に熱心。大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)での建設が本命視されているが、横浜市は再計画が進む山下ふ頭が誘致先だそう。橋下市長が大阪都構想と絡めて、誘致活動を強化したのはわかるが。横浜市の林市長が、カジノ誘致に熱心だとは意外だった。
関東圏で東京以外にとなれば、そりゃ横浜だろうが。IR収益の柱はカジノ。ギャンブル依存症へ懸念が残り、反対の声も強い。カジノで海外の観光客が増えるとはとても思えない。待機児童0を他の都市に先駆け実現した林市長。子育て、教育に熱心な市長。横浜市にカジノはそぐわない気がする。折角、政府が横浜にもとの方針を決めたのだから、返上するのも大人げないが。
観光産業の目玉だとするなら、やはり、沖縄と東京が良いのではないかと思えて仕方がない。仄聞するところ、IRに関する制度の骨格を定めた「カジノ解禁法案」をこの国会に再提出して、通過させないと、2020年に間に合わないから、適当な建設地がある大阪市と横浜市になったんだとか。拙速は事を仕損じる。カジノなどなくても、日本の素晴らしさを求め、海外からの観光客は増え続けると思うのだが・・・Goto
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