新聞配達は地域社会の財産です。
歳を重ねるということは、身体の筋肉が緩むことでもある。
自分では精一杯、脚を上げているのに、思いより少し足りない。躓く。
まなじり決して立ち向かっているのに、目尻が上がっていない。瞼が重い。
年寄りが涙もろいのも、涙腺が緩くなっているからなのだろう。
身体だけのあちこちだけではない。心も緩むようだ。
ちょっとした出来事に感情が高ぶるのも
気遣いを怠るのも、心の緩みからくるのだ。
でも、決して緩みなどではなく・・・久々に感動で思わず涙腺が緩んだ・・・
先日の朝の出来事である・・・
我が家の玄関。狭いスペースに車を駐車している。
その車を避けないとポストに到達しない。
新聞配達の人には、窮屈な思いをさせて、ポストまで運んでもらい
いつも恐縮しているのだが・・・
早朝ウォーキングに出掛ける折、その車のルームランプが点灯しているのに気付いた。
消さねばと思いつつも、一時間ほどのウォーキング、戻ってからでよかろうと・・
戻った時には、辺りもすっかり明るくなっていて・・
ルームランプのことは失念。記憶力も緩んでいるんだね。
ポストから新聞をとって・・・いつものように開くと・・・
中日新聞の一面に可愛い小さな符丁が貼ってある(写真参照)
一瞬・・孫娘いたずらか・・なんて頭によぎったのだが・・
朝刊です。そんなハズはない。
目を凝らすと・・そこには「いつもありがとうございます。
お車のルームランプが灯いてます」と・・・あっそうだったと、慌てて家人に。
それにしても、こんな心遣いに・・・目頭が熱くなた・・・
春とは申せ、早朝は冷える。配達時間にも限りがあるでしょう。
にも関わらず。多分、わざわざメモを書き(メモ用紙持っているって凄いですね)
畳んだ新聞を開き、丁寧貼り付ける。いやはや、感動しました。
高齢社会です。新聞配達の仕事は、新聞配達のみならず、
地域社会の一軒一軒の事情もわかる。地域のささやかな動きにも目配せできる。
地域になくてはならない貴重な財産だ。
改めて、新聞を購読しなければ、こんな心遣いに触れることはできない。
新聞と配達員に改めて感謝しています。ありがとうございます。Goto
コメント
微笑ましい、素敵なお話しですね。うちのお店のテラス。桃の木のつぼみが大きくなりはじめました。沈丁花も満開です。昔は“咲く”という言葉を“笑う”と表現したそうですね。春は木々が笑う(咲く)季節。花々の微笑む便りと一緒に、こんなステキな微笑むお話しが聞けてよかったです!
朝からいい話ですね。小さな親切運動というのが昔ありましたが、最近は良かれと思ってしたことが「小さなお節介」と思われてしまう時代です。
さわやかな話をありがとうございました。