ホモ・ルーデンス

私のような庶民は、ホモ・ワークス・・人間は働くから人間だと思っています。
明日からゴールデンウィークです。
働き方改革と称して「働かないことを美徳」とする時代です。
1日の労働時間を6時間にするだとか週休3日にする企業が、
持て囃されています。
私は高度経済成長時代の申し子、猛烈社員、企業戦士ですから、
石田梅岩の「働くことは美徳である」という思想に染まっており、
今更、休みを増やして貰っても、余暇をどう過ごして良いやら、
結局は休みも休みなく働くことになります。それが一番落ち着きますから。
「人生とは生まれてから死ぬまでの時間」ですから、
「働かない人生をどのように過ごすかは、カラスの勝手」です。
他人がとやかく言うのは越権行為です。
日本人は・・私もその典型ですが、余暇を利用するのが下手です。
余暇を遊びと捉えますと「遊び」は庶民モノではありませんでした。
平安時代の歌謡集「梁塵秘抄」(後白河法皇編)には「遊び」は
人間の本性、自然で生き生きとしたもの。
「遊びをせんやと生まれけん、戯れせんやと生まれけん、遊ぶ子供の声聞けば、
わが身さえこそゆるがるれ」と・・・謳われていますが、それは天上人、公家の世界。
日本の庶民には、人間の本性が遊ぶことだとは、とてもとても。
西洋ではどうか。オランダの歴史学者ヨハン・ホイジンガという人が・・
ヒトラーのファシズムを目の辺りにして「ホモ・ルーデンス」という説を。
ホモとは人間、ルーデンスとは遊ぶ。
哲学です。ホイジンガ以前は人間とは「ホモ・サピエンス」(考えるから人間である)
「ホモ・ファーベル」(モノ作るから人間である)と考えられてきたのを、
「ホモ・ルーデンス」(遊ぶから人間である)と主張しました。
そして、他の動物と違う人間固有の「遊び」は限定された時間と空間の中で行われる
自由で自発的な行為であり、特定のルールを必要とし、利害と関係なく、
遊びそのものが目的で、緊張と喜びがあり、日常生活とは、別ものと、
意識されねばならないと定義しています。
朝っぱらから、休みを前にして、御託を並べましたが。
折角のゴールデンウィークです。遊ぶなら、人間らしく、徹底的に無になって、
休暇を楽しんで欲しいと思います。
私は「ホモ・ワークス」「人間とは働くから人間だ」と思っていますので、
休みだからこそ、仕事のために自分を磨いてみたいと思っています。
それにしても、読みたい本が、山積みです。Goto

コメント

  1. レモンハート より:

    こんばんは。時代遅れの男でありたいと思える男のコメントたち。何だかうれしくなります。仕事で経験することは、なに一つ空しいものはない。歓びよりも、悲しみ、苦しみ、焦り、が多いですが。。。。どれもが僕に(我々に)によく生きることを教えてくれる。働きゃなきゃそんなことも感じることができなかった。生きるを学ぶためにも、がんばらにゃいけませんね。豊かな感受性を養うために働き続けますー!^^

  2. Goto より:

    コメントありがとうございます。
    時代遅れ、いいですねぇ。
    働かない奴が最先端ですか。バカバカしいですね。
    頑固で、強情で、こだわりがあって、
    周りの人を大切にする。
    そのために働く、ただひたすら働く。何が悪い。
    そんな心境です。
    お互い頑張って働きましょうね。
    Goto

  3. レモンハート より:

    こんにちは。「苦しみつつ、なお働け この世は巡礼の旅である」。山本周五郎の言葉(季節のない街より)をいつも心に刻み続けております!僕も「ホモ・ワークス」のひとりかもしれません。さあ、GWは奮闘努力でがんばらねば^^です!

  4. 明智ゴルフ倶楽部かしおゴルフ場 支配人 片桐 涼 より:

    おはようございます。
    いつも楽しみに拝見させていただいております。
    私も、たぶん「ホモ・ワークス」ですね。(笑)
    色々なことに触れ色々な考えを知り経験を積み重ねてきたつもり
    ですが、私は結局仕事をしている時間が一番落ち着くところですね。
    世の中からは、時代遅れのカテゴリーに入るかもしれませんね。
    今後も自分が楽しいと思える時間を過ごしていきたいと考えております。