日印新時代

東南アジア諸国の思惑は、複雑なんですね。
外交とは斯くの如きものなんだろう。
安倍首相がアジアで一番気の合う指導者は、インドのモディ首相だそうな。
先般のインド訪問でも「安全保障・経済などの幅広い分野」で関係強化を確認した。
果たして、海洋強国路線で尖閣諸島はもとより、インド洋や東・南シナ海に
影響力を拡大する中国に対抗できる「日印新時代」が誕生するのか。
両国首脳の蜜月を期待するのだが・・・
もう少し、現実的にアジアを見てみよう。
東南アジア諸国連合の本音は、「洪水のように援助やインフラ投資」に
資本を注ぎ込んでくる中国に・・・ありがたいと思いながらも
影響圏に入ってしまうのも・・・怖い。
そうならないためには、日本がもう少し前にでてきて
中国以外の選択肢を示して欲しい。そして・・・
インドは中国のアジア構想戦略に懐疑的なのだから、
インドと手を組んで・・・アジアで独自の役割を発揮すべきでは・・
そんな日本を渇望する声が東南アジアでは意外と根強い。(9/15・日経オピニオン)
なぜ、インドは中国の一帯一路構想に警戒心をあらわにしているのか。
それはパキスタンと領有権を争うカシミール地方でこの構想の中核となる事業を、
始めようとしているからである。
外交とは自国の利益と合致すれば手を組み、反すれば、敵対する。
そういうものなのだが、日本外交は、心の何処かで、
民主的と申すのか、皆んな仲良く。そんな心根があるようだ。
多分に、米国由来の人道主義がベースとなった民主主義が根底にあるのだろう。
東南アジア諸国は日本に二つのことを望んでいる。
要所となる交通網や港湾に、質の高いインフラを整備したい。
「物量で中国には張り合えぬが、日本からの高度なインフラ投資があれば、
中国への依存度が低くなる」
日本が多国間の経済協力「TPP」構想をアメリカぬきでも進めて欲しい。
そうすれば、中国の経済支配を牽制することができ屈することはない。
日本がインドと新時代を築くことに
東南アジア諸国は密かに期待しているのです。
外交とは、斯くも複雑なものなのです。私は河野太郎外相に期待するのですが
解散でどうなるのか・・・中途半端になる気がします。
この解散、少々乱暴です。必ずしも与党に風が吹くとは限らない気がします。Goto

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