現代文明の呪縛

私たちの行動も考え方も・・・心までもが見透かされている・・・
今週の日曜は衆院選の投票日です。台風が心配ですが。
メディア報道では、自公政権への信任は不変であると大勝を予想しています。
昨今の世論調査、統計学が、計量学が、いやビッグデータで、念入りに行われ、
万が一にも予想を外しません。
私も含めてです。恐ろしいことに、この人の趣味は、思考は、行動形態は・・・
大概が分かってしまう時代です。私のスマホなど、趣味がゴルフであることを、
完璧に見抜き、スポーツのコーナーを開かなくても、ゴルフの情報がいち早く、
より多く表示されます。
本もそうです。月に5・6冊はネットで購入します。
ですから、後藤なら読みそう。買いそうな、新刊が勝手に情報として、
送られてきます。これが本当に知りたい情報とマッチしているのですから、
心の中を見透かされているようで気持ちが悪い。行動も監視されているような気に。
そのうち、そうです。AIがさらに進めば、自分の考えや主張まで、
コントロールされるのではないか。そんな恐怖心すら・・・・
であれば、一層、スマホやタブレットなど、打捨てて自由な身になりたい
そんな思いに駆られます。
一体全体、人間社会はどうなって行くのか。
最近私が納得する思想家がこんな分析をしています。
近代文明はヨーロッパにその発祥があり、合理的な科学や産業技術、
自由や平等の政治制度、競争的な市場経済、金融のメカニズムを生みだした。
20世紀に入り、それらはアメリカに移植され、世界に拡散・・・
合理的科学も産業技術も、自由や民主主義の制度も、市場経済も
今や、アメリカ主導で世界化している。
それらをグローバリズムや情報技術革命と呼び、
地球を覆い尽くす現代文明だと考えている。
この現代文明こそが、多少の問題があっても、それらは解決可能で、
世界の人々を幸福に導くとみなしている。
果たしてそうだろうか。IT技術がもたらす高度な情報化社会は・・・・
あらゆるモノをネットでつなぎ、世界中のあらゆる情報を入手可能にし、
グローバル経済の競争原理が我々の日常に入り込み、
全てを金銭的な成果で測定するようになり、
合理的科学が我々が培ってきた習慣文化を根こそぎ破壊しつつある。
「外部」から押し寄せる文明を受け入れるしかない状況にある。
むしろ、それに追いつこうと躍起になっている。
しかし、なぜ、自分たちの固有の文化を打ち捨ててまで、そうするのかわからない・・・・と。
これだけ心の中まで見透かされると私もそう思わざるをえない。
この総選挙は、現代文明を追認する選挙でないか。
それもどうあがいても抜き差しならぬ、情報社会の渦の中で。
その呪縛から逃れるには、メディアと縁を切るしかないのだが、
それもできそうにない。Goto

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