と思うしかない、一品の新聞広告と向き合い思いを新たに・・・・
知らず知らずのうちに、即物的な考え方に染まってしまったと、
この広告を見ながら思った。
それが悪いわけではないが、広告とは何かを問い直したい。
「広告は時代を映す鏡」と言われる。
集まった関係者たちが一応に空を見上げている。
空ではない。見上げているのは、1968年4月12日に完成した・・・
地上147メートル36階建ての霞ヶ関ビルディングです。
50年前、田舎から上京。ニキビ面、学生であった私。
国会議事堂と並ぶ、このビルに目を見張ったモノです。
広告のコピーには「日本初の超高層ビル、この一棟から、
日本の街づくりは大きな一歩を踏み出した。国土の狭い日本が
「空」という大きな可能性を開拓した」と・・・・
時は明治100年。戦後23年。高度経済成長の真っ只中。
霞ヶ関ビルは東京五輪を経て・・勇躍する日本のシンボルとなって燦然と輝いたのです。
この広告には、時代の幕開けを予感させます。時代を映し出しています。
広告はレスポンス、効果がなければ広告ではない。
私はそう思っています。ですから、お客様の要望にお応えできる広告こそ、
広告であると思っています。即物的なモノだと。
でも、この広告を何度も見て・・・ビルを完成させるための新しい発想、
工夫がイノベーションとなって、日本列島が変わっていった。
そのターニングポイントがこのビルと訴える紙面の力強さに・・・
広告会社を創業して40年。一棟のビルが示すような、
広告価値を創りだしてきただろうか。まだまだ、道半ば・・と思うしかない
霞ヶ関ビルディング竣工50年の広告です。
私にとっての「ザ・コウコク」の一品、
スポンサー、クリエイター、同業他社各位に敬意を表したい。Goto
4/12日本経済新聞
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