益々進む東京一極集中に思う・・・
最近、東京出張が増えた。早朝の新幹線に乗り、最終で岐阜に戻る。
いわゆる新幹線ビジネス便である。満席の周囲を見渡すと、私の同世代は皆無。
みんなリタイアしてしまったのだと思うと、淋しいのだが・・・
この歳まで、現役で働けることに感謝である。
それにしても東京駅に降り立ち・・・電車に地下鉄に乗り込んで思うことは・・
東京一極集中・・・とどまることを知らない勢いだということ。
随分昔になるが、堺屋太一さんの講演を聴いた折、・・・東京と地方の関係を・・・
人間の身体に例え、地方は手足。東京は心臓部で頭脳と表現されたが、
昨今は手足である地方が老化現象をきたして痩せ衰え、 動きが鈍くなり・・
頭脳である東京だけが元気溌剌、そんなアンバランスをきたしているよう見える。
政府は4年前、「地方の再生が日本の再生」・・・地方創生こそが日本の復活と、
東京一極集中ついての問題を提起・・…地方の喚起を促すと同時に、
23区内の大学定員の抑制、人口流入を直接制御する政策を実施するなど
一極集中排除に向けて動きだしている。
東京と地方の格差がこれ以上広がることに疑問を呈し、施策を講じたり、
地方創生を支援する政策は必要だし今後も知恵をださねばならないとは思うし
都市としての許容範囲を超えた東京一極集中は異常事態だろうが・・・
東北、北陸など新幹線網が全国に配備されればされるほど、
ストロー現象は顕著になり、東京一極集中は進む。
新幹線だけではない。高速道路も空港も、交通インフラが整えば整うほどに、
人口のみならず、経済も教育も文化もあらゆるモノが東京に集中する。
それを非とする理由は何処にもない。
誤解を恐れず申し上げれば、東京が、関東圏が益々肥大化し、
あらゆるモノが成長し発展してくれることを大いに期待したい。
頭脳は研ぎ澄まされ、国際社会と互角に戦い、センターとなって世界経済を牽引して欲しい。
日本の繁栄の中核となればよい。いやそうなるべきであろう。
そして、強固なる心臓は、地方の隅々まで血液を送りだし、
地方創生の志を持って、地方で頑張る人たちの自立に手助けする。
そんなこの国の構図が望ましい姿だと思う。東京一極集中のどこが問題か私には分からない。
地方の若者や優秀な人材は東京へ行くべきだ、東京だけではない、
世界に出て行くべきだ。そして、自らの能力を発揮し、夢を叶えて欲しい。
そんな人たちが活躍できる東京であって欲しいと願う。
もしも、万が一、東京が頭脳としての役割に疲れたならば、
地方はその人たちの癒しの場として、受け皿として、存在すればよい。
地方は「おもてなし」の心を醸造させて、待っていればよい。Goto
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