新聞の真髄ここにあり、新聞を読もう。
今年の新聞週間(15日からスタート)は妙に力が入っていますねぇ。
ご覧になりましたか?15日の新聞全面広告で木村拓哉さんと工藤静香さんの
お嬢さんでモデルのKokiがモデルになっている紙面。(写真参照)
この紙面、新聞週間にちなんで、日本新聞協会加盟の新聞社74社が
「♯にほんをつなげ74」と題しての大規模な連合企画です。
写真は日経、朝日、毎日、読売の4紙の紙面ですが、よく見て下さい。
右上の「ひと文字」とNoが全て違いますね。読売新聞は「つ」のNo.28、
日経は「よ」でNo.29です。それに写真も同じではありません。
モデルの口元が「ひと文字」を読んでいます。凝った紙面です。
ネット上で話題になっているそうですが、モデルに注目が集まっているのであって、
内容に興味があるのとは少し違うようですが、広告的には話題になれば良しでしょうか。
74紙をNo順に並べると、文章になるそうです。興味をそそりますが。
よく考えてみれば、74紙を手にする人などいません。ですから、
その意味は誰にもわからないってことです。結局はネットで知ることになります。
ネットで情報を取って下さいというのなら、皮肉ですね。
新聞の衰退はネットでニュースが見れる。敢えて新聞を購読しなくてもが要因と言われてます。
その象徴のような紙面構成を新聞協会が手助けしているのですから。
真面目にやって下さいと申し上げたい。(笑)
新聞週間になりますと、新聞社によって「新聞の魅力」の伝え方が違うのが
よくわかります。真剣に取り組まない新聞社は、協会が仕込んだ文化人や著名人の記事で
お茶を濁します。それでも取り組まない新聞社もありますので良しとしますが。
今年はサッカー監督の森保一さんと、押切もえさん。そして中学生作家鈴木るりかさんが
登場して、それぞれの新聞観を語っています。なかでも、鈴木さんの新聞評は読むに値する。
「新聞の魅力は毎朝届くこと。人の手を通し手元に届くのは貴重である」「大きな新聞を
広げる行為、紙の手触りが好き。新聞を読んでる自分に誇らしさを感じる」………
この評を15歳の中学生がするのです。新聞命の私としては嬉しくなってしまう。
「他界した祖父が、毎朝すごく熱心に新聞を読んでいた。その姿に憧れていたから」
「私の小説には、新聞を読んでいなければかけなかった話、出てこなかった表現がある」
「私にとって新聞はなくてはならない存在で、すごく感謝している」
古希を迎え「新聞を読もう」と訴える私にとって、15歳での小説家にもびっくりですが、
新聞をこんな風に解釈できる感性に感動です。
長くなりました。今年の新聞週間、わけのわからない広告を74会員が
掲載したことではありません。新聞週間には冷静と申しますか、
毎年おざなりだった朝日新聞が、今年はやけに力が入っています。
「取材と検証 浮かぶ真相」と題して4ページの特集を組み
「財務省公文書改ざん」報道の経過をつぶさに解説しています。
「記録を追う 歴史に残す」読みますと、これぞジャーナリズムと思わずにはいられない、
権力と対峙する朝日新聞取材班の覚悟が読み取れます。新聞かくあるべし、その心意気が
溢れています。改めて新聞週間に思います。「新聞を読もう」ではありませんか。
この国の未来のために、自らの研鑽のために。Goto
追伸
74社に掲載された「ひと文字」は、以下の通りです。
なんだか、こじつけのようで、よくわかりませんが。
「わたしは まだしらない
このくにのことや
せかいのこと しろう
つよくなるために しろう
いっぽふみだすために しろう
じゆうをまもるために
しんぶんでみらいをひらこう」
10/15毎日新聞 読売新聞
10/15日本経済新聞 朝日新聞
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