新聞は暗聞(あんぶん)

明るいニュースでも普通のニュースでも暗く書く、よろしくないね。
10月も下旬。月日の経つのは早いモノです。
月が変われば、2018年も60余日……年度を区切りに仕事をしていますと、
この第3四半期に頑張って働き……下半期の飛躍につなげねばと思う。
新聞の見出しの付け方って、色んな意図が含まれます。
多少うがった見方ですが、気に入らないのは、毎日新聞(10/19付)経済面の見出し。
「貿易黒字88%減……上半期 原油高が重しに」どう思われますか?
記事は、貿易収支が前年同期比で「黒字幅が88%」減少したと書いてあるのですが、
一読すると「貿易収支が大幅に減って大変だ」と思わせてませんか。
私なら、貿易収支6期連続黒字。原油高騰、黒字幅縮小……と付けますね。
だって、上半期の輸出額は40兆3657億円で5.2%の伸びで……
中国向け半導体製造装置や、アラブ諸国への自動車が伸び、4期連続の増加なんですから、
輸入は10%増の40兆1437億円でしたが、要因は明確、原油高で液化天然ガス(LNG)などの
輸入額が膨らんだからで、他に特別な要因があって、黒字を圧縮したのではない。
更に重要なことは、米国大統領が米国ファーストだと、日米貿易で日本の黒字幅を
減少させろと脅しを掛けているが、この上半期対米黒字額が3期ぶりに減少、
日米貿易交渉の好材料にもなっている。
その減少分は中国への輸出額が過去最高になったことで賄うなど、
日本経済、貿易が大幅に落ち込んだような見出しを付ける事態ではない。
いたずらに不安を煽るのはよろしくない。
エッ、ちゃんと記事を読めばそうなっていないですって。
うぅーむ、横柄な、「新聞と書いて暗聞って読むのだ」から新聞が売れなくなるんです。
世の中が少々暗くても明るくなるようなHappy Newsを掲載して欲しいものです。
この上半期、貿易収支でも明らかなように、日本の貿易の鍵は、一にも二にも、
国際情勢に左右される原油の問題です。エネルギーを原油に頼っている以上は、
いつまでたっても、貿易収支が不安定です。長期的などと、言わず脱原油に
国民を挙げて舵を切る必要があります。もちろん、水素も対象に入ります。
話が大きくなりました。
毎日新聞は「煽り記事」の末尾に「下半期は赤字転落の可能性もある」と
結んでいますが、だったら、どうするのだ。そこを書かねば、悲観的な可能性だけを
述べることになる。貿易収支が赤字になれば国民が困るのです。
私は、米中が貿易戦争を激化させている今こそ、中国との関係改善を急ぎ、
貿易拡大に官民挙げて取り組めば、下半期黒字拡大間違いなしだと思うが、
なぜ、その点を強調して書かないのか。暗い記事では新聞ではなく「暗聞」です。Goto

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