古希になってびっくりすることばかり、この国は老人天国ですね。
「人生100年時代を見据え経済社会システム大改革に挑戦する」と
政府は100年時代への制度改革をスタートさせている。
具体的には「70歳になっても高齢者が働ける環境整備や
社会人の学び直し」への支援などです。
日本人の平均寿命。女性が87.14歳。男性80.98歳です。
65年には91.35歳、84.95歳にそれぞれ延びるといわれている。
現在、女性が死亡する年齢で最も多いのは93歳。男性は87歳です。
先のことは別として。古希になった私に、当該自治体である岐阜市から、
優しいお便りが……まず届いたのは「シルバーカード」です。
有料公的施設に入場する際、示せば「高齢者料金」で利用できるカードです。
その次に届いたのは、「高齢者おでかけバスカード」です。
(シルバーカードとしても利用できるそうです)市内を走るバスを
利用する場合、2割引きで乗車できます。結構驚きです。
「Suica」と同じで、予め市から3000円のプレゼントが入金されていて、
残高がなくなれば、車内で積み増しできます。
それに、ゴルフ場の利用税980円ですが、70歳から免除されます。
(私のホームコースでは、会員は自動的にそうなります)
なぜ、この元気な私を老人扱いするのか。と、憤りを覚えますが、
同時に「なんとこの国は、老人天国なんでしょうか」と思います。
まだ、古希から10日あまりしか経ってませんが、こんなに特権が……
これでは、国家も地方自治体も財政もいくらあっても足りないのではと……心配です。
現在、60歳以上の人で、70歳以降も働きたいと希望する人は80%に上っているのに、
政府は「元気で働く意欲のある高齢者が長く働ける環境を作るため」企業に
65歳まで継続雇用年齢を引き上げようとしているだけ。
20年の通常国会で70歳に引き上げる法律の改正案を準備しているそうですが……
遅いですね。現実と齟齬がありすぎです。
定年後、年収があまり下がらないで働けるようにするため、社会人の学び直しの制度を
強化する取り組みも進んでいますが。「新しいスキルを身につける」ことは、
そんなに簡単ではなさそうです。
「政治は理想と現実の妥協です」一方で高齢者を甘やかし。もう一方では、
「スキル」を磨けといわれても、易きに流れるのが人の常ではないでしょうか。
国が制度として、現実的に継続雇用年齢を延長しない限り、
ただひたすら高齢者福祉を積み上げるだけになります。
それでは人生100年時代が来る前に、国家が破綻するのではと
バスカードを眺めています。Goto
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