中日新聞に四半世紀掲載された梅原先生の「思いのまま」を糧に今が。
新聞の力は偉大であるとつくづく思う。
93歳の哲学者、梅原猛さんが、亡くなった。
先生の「すべてを疑い、権威に対して戦うことが哲学者の責務」だと
アンチ権力の視点から哲学を論じた内容も………
独特の歴史観や宗教観から生み出された文学、更には猿之助と歩んだ
スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」、狂言の大蔵流二世茂山千之丞との
「王様と恐竜」などのスーパー狂言、梅若玄祥演出のスーパー能「世阿弥」などの
劇作家としての非凡なる才も、実のところ、浅学菲才の身には遠いのですが、
なぜか………この四半世紀、先生が、如何なる考え方、発想をベースに
「孤立を恐れず、常識にとらわれず」独自の世界観を貫かれた……その生き方を
私なりに理解し、偉大さがわかる気がしていたのかと申しますと。
中日新聞に1992年から2017年12月まで26年間、中日新聞文化欄に
梅原猛のコラム「思うままに」が掲載されており、それを読んでいたからではと思う。
晩節は「老いとか死について」が多かった気はしますが、「なるほど」と
勉強させていただきました。
その「思いのまま」綴られたコラムが四半世紀ということは、私が40代のころからです。
先生の「思いのまま」に壮年期を含め古希寸前まで……読んでいるうちに
少なからず私の人間形成にも影響したのではないかと思うと……
新聞の力って、凄いと思うと同時に、感慨深いものがあります。
中日新聞にはぜひ、掲載された梅原猛の「思うまま」を編集して
記念本を出版してもらえないでしょうか。
私同様、梅原流の生き方に感化された読者は多いと思う。
梅原猛先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。Goto
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