平成末期3題

「ともかくも戦争なかった平成は」
日本労働組合総連合会(連合)の誕生は平成元年。連合は平成の軌跡のひとつです。
「労組が政党をバックアップして政権を握れないか」その悲願である政権交代は
20年後、2009年に実現。しかし、旧民主党政権は自壊……今尚混迷の中にある。
労働組合の役割とは何かを、問うまでもない。だが、その中核である賃上げは
安倍政権が旗を振る「官製春闘」がその中軸をなし、存在意義が問われている。
組織力も低迷の一途を辿り元年の800万人から600万人を割り込んだ。
第5代目連合会長は連合結成から30年の取り組みを100点満点中、
70、80点には届かないだろう。その衰退の歴史には責任を感じるが、
「もし、連合なかりせば、日本の雇用はどうなっていたか。連合は労働者を
守る歯止めにはなってきた」と総括する。(毎日4/24)
甘い分析だとは言わないが。官公労中心、労働貴族集団と揶揄される「連合」に
令和の時代は来るのか。私は、共産党支持の労組との融合無くして来ないと思う。
二題。10連休は大学生のためにあるのではない。
勘違いって、時々起こるが、大学生の本分は何かなどと野暮は申さぬが。
文科省の中央教育審議会は「単位を認定するには原則15回の授業時間を
確保することと定められている」もちろん、定期試験は授業には含まれない。
10連休でこれ以上授業を減らすと、大学側の責任で単位が取れなくなる。
ある大学の担当者「後日に振り替えようとすると、お盆休みに授業をせざるを得ない。
心苦しいが、学生には授業に出席して欲しい」と訴える。
なにが「心苦しい」だ。連休だから、大学も休むのが当たり前だと考えているのか。
平成は労働者が「働くことも悪」学生が「授業に出席することも悪」とてもじゃないが。
これが日本の大学の現状だとすれば、令和に未来があるとはとても思えない。
もう一題。平成も捨てたものではなかった。平成2年から始まった毎日新聞の
名物「万柳」(仲畑流万能川柳)。投稿された句は1000万超。掲載された句は十数万。
選者の仲畑さんこの30年間を総括して「モノ・カネ=幸せ」ではないことに
人々が気付いたのが平成だったのでは」と語る。
「割り勘が一番困る消費税」(元年に消費税導入)
「安売りの地球儀に残るソ連邦」(3年、ソ連崩壊)
「ポケベルを鳴らして苦手の席を立つ」(ポケベル普及は5年)
「議員さん被災地に来ても名刺だし」(7年、阪神淡路大震災)
「大蔵がノーパンに行く時代だぜ」(大蔵省接待汚職事件、10年)
「日本海」名を変えようぞ「拉致の海」(拉致被害者5人帰国、14年)
「ヨン様に妻をとられて出前とる」(韓流ブーム、17年)
「芸人じゃないのリーマンブラザーズ」(リーマンショック、20年)
「走馬灯、小泉、安倍に福田、麻生」(政権交代、21年)
「手を合わせ三陸産のワカメ食べ」(東日本大震災、23年)
「つぶやきもでかい声だなトランプ氏」(29年トランプ政権発足)
「カリスマの終わりを告げる鐘ゴーン」(日産ゴーン会長逮捕、30年)
「ともかくも戦争なかった平成は」(31年、平成から令和へ)
平成3題のお粗末。お後がよろしいようで。Goto

コメント