厳しさは温かさ

人はひとりでは生きられない。集団生活から逃げてはダメだ。
政府の自殺対策白書。過去10年で小中学生の自殺が
一番多いのは8、9月、他の世代が概ね減少する中、前年比で6%も増加だと……
取り分け、夏休み明けが要注意です。
理由は、友達と上手くいかない、授業についていけない。集団生活が嫌や。
決まった時間に朝起きて学校に行きたくないなどといわれています。
そりゃそうでしょう。1ヶ月半ほど、怠惰な生活に慣れたのです。
自宅にいれば親の言うことを無視すれば何もしなくても暮らせますが、
緩くなったとはいえ、原則的な規律は守らねばならないのが学校です。
その縛りが「嫌や」だから学校にいかない、それが通るから自殺者がでます。
読売の社説です。「だれでも心が苦しいときがある」「どんなに苦しくとも、
必ず終わりがある」浮かない顔の子供に、教員はこんな言葉を掛け、心をほぐして欲しい。
「どうしても登校したくないと思う子にとっては無理せずに学校を休むのも一つの選択肢だ」
と、優しいですね。朝日かと思いました。びっくりです。
ほんとうにそうでしょうか。子供であれ、大人であれ、苦しいときに、
逃げ道を作って逃すことが、解決でしょうか。
思いあまって自殺してしまっては、元も子もない。
そんな思いが背景にあり、「学校に行きたくない」なんて言えば、
「休んで良いよ」なんて、天下の読売が……私には信じられません。
自殺なんて、中途半端な気持ちでは、簡単にはできない。
衝動的に自殺した。そんな例もないわけではないが、
やはり、事前にそれなりの「発信」があるものです。
そのことに注意を払わぬことが問題であって、行きたくなければ、
学校に行かなくても良い……なんて話を擦り変えてはいけない。
「厳しさは温かさ」です。集団生活ができないから、逃避させるのではなく、
人はひとりでは生きて行けないのです。社会生活の厳しさから逃げないことを、
それこそ体を張って教える大人の厳しさが求められているのではないでしょうか。Goto

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