新聞が軽減税率の対象になったことに改めて思う。
消費税が10%に増税されました。
9月末には耐久消費財の駆け込み需要、一般消費財の買いだめ、
定期券の購入など、2%増への思惑が交錯しました。
しかし、政府の目論見が功を奏したのでしょうか、
新聞やテレビが煽るわりには、増税分に対する還元の制度が浸透していたのか、
我々庶民の大半は至って冷静。むしろ、ややこしい軽減税率の方が問題となっています。
とは、申せ。基本中の基本は「税」とは国や社会を維持するために不可欠なモノであります。
制度を正しく理解するのはとても大切なことですが。
どうにかして、なんとかして払わないように……そんな視点でのテレビ報道には疑問を感じます。
別段、いい格好をするわけではありません。
治安や安全を維持するにしても、学校教育にしても、道路の整備も信号機一つも、
社会保障や生活保護にしても、全てが「税金」で賄われているのです。
「そんなこと。わかっているわい」と仰るでしょうが。
わかっていても意外と理解されていない。いや、理解したくないようです。
理解すればこそ、税の使い方について、関心を持ち有効に大切に
使って欲しいと思うのです。選挙に行かない有権者がどんどん増えるのはなぜです。
口幅ったいようですが。実はそこが肝心です。
新聞の購読料は軽減税率が適用され、8%に据え置かれました。
朝日と毎日新聞は一面に「月決め購読料、変わりません」と新聞社名の社告を。
朝日は「月決め購読料は変わらず。コンビニ売りは10%になるが
朝日新聞デジタルは10%になるのは、据え置くとする」と。
デジタル版の据え置きって、おかしいのではありませんか。
国の決めた増税に従わないって言っているのですから。ピントがあっていません。
毎日は「誰もが手軽に新たな情報に接することができるよう欧州では『知識には
課税しない』との理念から、新聞に軽減またはゼロ税率を適用しています。
不確かな情報が瞬時に拡散する時代にあって、私たちは丹念な取材で事実を掘り起こし
読者のみなさまに提供して参ります。引き続き毎日新聞をご愛読くださいますよう
お願い申し上げます」と。
日本新聞協会の見解を踏襲した内容で、朝日よりもましですが。
「知識に課税しない」欧米を引き合いにするなら、なぜ、出版物を置き去りにしたのか。
本は知識ではないのか。疑問が残ります。自分さえ良ければ……とフェイク批判、矛盾です。
新聞協会も新聞は「知識」だというならば、
軽減税率が適用された以上、今までと何処がどう違うのか、
いや、どう変えて、2%分を読者に還元するのか。
協会として真摯に応えるべきではないでしょうか。
因みに、読売は「新聞協会の全文を掲載」
賢い日経は、この問題には一切触れていません。Goto
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