甲子園の土

高校野球の県大会が各地で続々と行われます。
今年は春夏ともに高校野球・甲子園大会が中止になりました。
知らせを聞いて「泣き崩れる」球児たちの姿に・・・何とかできないのか。
そんな苛立ちを覚えたのは私だけではないでしょう。
そんな球児たちに、高野連は選抜出場校に甲子園での1試合をプレゼントしました。
それと、野球部を引退する3年生たちにプロ野球の阪神タイガーズと
阪神甲子園球場が・・・粋な計らいを・・・
「甲子園の土入りキーホルダー」を製作し贈ると矢野監督らが発表しました。
キーホルダーは透明の球状カプセルに監督や選手達が「高校球児のために
何かできることはないか」と考え発案。「直接にグランドから集めた土」を入れ封印、
制作費の一部も負担し5万個をプレゼントすると。
このキーホルダーは全国選手権大会の開催回数「102」をロゴ化して
夏の大会期間中にオリジナルグッズとして販売される予定のものだったとか。
胸が熱くなります。受けとった高校生たちには一生の宝物になるでしょう。
我が岐阜県も愛知県もそして三重県もですが。全国で続々と・・
春も夏も甲子園がなしでは如何にも可哀想じゃないかと「県大会」を
開催すると発表しています。ぜひ、盛大に挙行して欲しいと願います。
できれば、ローカルで結構です。決勝戦はNHKが生放送してくれたらと思います。
そして、東海地区なら「県大会」で優勝したチーム同士が戦い、
最終的は、甲子園で決勝戦をやれば「選手権」です。そうすれば良いと思います。
高校野球大会は春は毎日新聞が、夏は朝日新聞がいずれも高野連と
共同主催となっていますが、それって、そもそもがおかしいのではないでしょうか。
高野連って高校教育でいえば、どんな位置なのでしょうか。
考えてみれば、文科省の外郭団体でもなければ、高校を管轄する都道府県の
組織でもありません。日本学生野球憲章なるものがありますが、公益財団法人が
勝手に理念を提唱しているだけで、高校の部活である野球部がそれに、従う根拠が
曖昧です。
それと、そもそもですが、春夏共に「甲子園大会」というイベントは
新聞社の販売拡張が目的で始まったのです。今でこそNHKが全国放送し、
国民的行事になっていますが、夏の大会を朝日新聞しか報じず、
他の新聞社が無視していた時代が長くありました。
乱暴な物言いをお許し頂くならば。
コロナ禍を理由に、主催する新聞社の社長が「中止」を発表して、
高校生が涙を流す、そんな権利が新聞社にあるのでしょうか。
如何なる状況下においても開催を模索することを放棄した高野連に、
中止する権限があるのでしょうか。
高校を管轄するそれぞれの県が独自に「県大会」を主催し、
その優勝したチームが最終的に阪神甲子園球場を借りて、
決勝戦のみをやれば、それで良いのではないでしょうか。
コロナ禍によって世の中を変革せねばならない時代です。
100年以上も続いた高校野球の伝統を主催者が自ら放棄したのです。
新しい形で、いや、本来の姿で、高校野球大会をやれば良いと思うのですが。
阪神タイガースの監督や選手が集めた甲子園の土に・・そんな新しい姿を見るのですが。Goto
追伸
高野連は春の選抜に選出された32校を夏に甲子園で1試合目だけの
交流試合を実施すると発表しました。
「遅れた春」ですが、甲子園で試合ができることは、選手たちにとって
一生の思い出になるでしょう。でも、良識ある人たちの声におされての感は免れないですね。

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