菅首相の所信表明演説の全文を読んでみました。
臨時国会が召集され菅首相の所信表明が行われました。
世の中、コロナ禍です。なかなか収束への道筋がみえません。
それでも、我々は「生きて行かねばなりません」・・新首相がどんな方針で
臨むのかを知るのは重要です。新聞に掲載された全文を読んでみました。
その前に、所信表明って何でしょうか。
臨時国会と特別国会の冒頭に「国政全般について首相が考え方を説明する」演説です。
9月16日の首相就任後初の国会演説です。
他には毎年1月に召集される通常国会で政府全体のその年の基本方針を説明する
「施政方針演説」があります。法的に区別されたり定められているわけではありません。
基本的には同じです。
で、菅さんの所信表明です。
どんな評価だったか新聞の社説・見出しを比べてみましょう。
毎日・・・大事な説明を欠いている。
朝日・・・国民の胸に響いたか。
日経・・・活力回復へ実行力が問われる。
読売・・・縦割り打破に期待する。
毎日と朝日は学術会議の任命除外に触れないことを「隠蔽体質」だと批判しています。
野党の代表質問で取り上げられました。
日経と読売は「縦割り打破による改革実現への実行力に期待感」を滲ませています。
新聞によって、政権へのスタンスが違うのがわかります。
私なりに思うことは・・・
国家観が見えないという批判にはどうかと思います。
私も国家観や故事来歴が好きな方ですが。
独自色や政治姿勢をやたらにアピールする・
民主党の鳩山さんの「戦後行政の大掃除」だとか
安倍さんの「戦後レジームからの脱却」などと大上段に振りかざしても
結果は・・・「絵に描いた餅」の言葉遊びになってしまう・・
それを嫌ったのに好感が持てます。国家観って・・・新聞社も好きなんですね。
実務型で国民のために仕事する菅スタイルを貫いた演説を評価します。
政治は理想と現実の狭間を進むものである・・・といいますが、
現実ばかりでは気に入らないのでしょうが・・・
現実的な施策の中にこそ理想が見えるものではないでしょうか。
携帯電話料金を下げるという方針は「デジタル化」への覚悟でしょう
不妊治療の保険適用はこの国が抱える最大の問題・少子高齢化・人口減の対策でしょう。
「自助・共助・公助」そして「絆」って、国家観ではないのでしょうか。
自助を国が求めるのは弱者切り捨てだという批判には無理があります。
批判的にいえば「2050」までに温室効果ガスの排出をゼロにするを宣言したことは・・
無責任な方針ではないでしょうか。30年先ですよ。朝日などは評価していますが。
いつもながらですが、私が最も関心あるのは、歴代の所信表明でも必ず登場する、
「地方創生」の項です。雪深い秋田から・・・「活力ある地方を創る」一貫した
政治信条。「ふるさと納税」をつくったなどは地方創生への覚悟じゃないでしょうか
地方の所得を増やし消費を活性化する・・・実行力に期待したいです。
安心と社会保障の項で、高齢者に媚びをうっていないのもいいですねぇ。
団塊世代が75歳以上になる・・・これまでの方針に基づいて高齢者医療の
見直しを進める・・とありますが、おざなり感がいいですねぇ。
国民に痛みを伴う改革をしてこそ、政治です。
というようなわけで、
私は菅首相の実利型の所信表明に期待したいと思います。Goto
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