玩具に願いを込めて・・・
民芸品って手元に置いておきますと、飽きないですね。
将棋の駒といえば、天童です。もう20年以上前になりますか。
山形の友人が「オマエは商売が下手だからこれを飾って精進せよ」と、
「左馬」を送ってくれました。(写真参照)
「左馬」は天童独自の将棋の駒で、昔から家を新築した人や起業した人への
贈り物として重宝されています。馬を逆さに読むと「まう」・・・舞うのは
縁起が良い時に行うもので、左馬は福を招くと言われています。
民芸品には謂れがあります。信じるも信じないも勝手ですが、私は信じます。
福島県会津地方民芸品「赤べこ」がブレイクしています。
ご存知ですよねぇ。「べこ」は東北地方の方言で「牛」のこと、
「赤べこ」は真っ赤な牛で、首がからくり人形のように揺れる玩具です。
かつては天然痘が流行した際、子どもたちを守ってくれたとの言い伝えがあり、
会津福島では疫病を防ぐお守りとして大切にされてきました。
今年の干支は丑です。干支と疫病除けが重なって、製造が追いつかないほどの人気だとか。
会津地方で「赤べこ」を製造するメーカーは3社。全てが職人の手作りで製造されます。
約50人の職人が製造に関わっていますが、注文が殺到、どこも品切れが続いています。
「赤べこ」で疫病除けができれば、私も手元に置きたいものです。
「さるぼぼ」ってご存知ですよねぇ。我が岐阜県・飛騨地方の民芸品です。
「ぼぼ」は赤ちゃんのこと。「さるぼぼ」は猿の赤ちゃんを意味します。
今では良縁を願ったり、産屋・安産、無病息災の御守りとして観光客に人気です。
飛騨地方、今年はコロナ禍の影響をモロに受け、観光客が激減ですが、
ここに来て、無病息災を願い、急に「さるぼぼ」需要が増えました。
我が社が飛騨で発行する地域みっちゃく生活情報誌の誌名は
この民芸品から取った『SARUBOBO』です。
自室には、情報誌の編集室から贈られた「さるぼぼ」が鎮座しています。
「左馬」「赤べこ」「さるぼぼ」・・・民芸品に込められた日本人の思いが
疫病を祓い、縁を結び、商売を繁盛させる・・この国は良い国ですね。Goto
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