祝・朝日新聞50000号

朝日新聞が運ぶ空車、無尽蔵の情報に人々は敬意を払い続けるだろうか・・・
読売新聞・52148号・毎日新聞・49785号・日経新聞・48480号
岐阜新聞・48316号・中日新聞・28131号・・・そして朝日新聞50000号です。
1879年(明治12)1月25日・大阪で創刊した朝日新聞は3月2日、5万号を迎えました。
新聞命(しんぶんいのち)の私としては、号を重ねること5万回・・・
読売新聞の52148号には及びませんが、言論の府として、社会正義を正面に据え、
風雪に耐え、よくぞ、歩んでこられたと改めて、お祝い申し上げます。
創刊からの142年。朝日新聞は大阪で産声を上げ、1888年東京に進出。
名物コラム天声人語は1904年に。1915年には全国中等学校野球選手権を。
1945年・・・・戦争報道の責任を取って社長以下幹部が辞任。
「国民のために立たん」と宣言、「弱者視点・反戦思想」を掲げて今日に至ります。
50000号記念号に寄せて・・・著名人が寄稿しています。
瀬戸内寂聴さん。爆弾を抱えて相手の陣地に突入して亡くなった3人の兵士を英雄として
称えた「肉弾三勇士」の記事はよく覚えています。小学生だった私はとても感動、
お国のために命を捨てる。それが尊いことだと教えられ、朝日新聞もそう伝えていました。
コロナ禍の終わりが見えない不安はあの戦争の時代に似ています。
あれだけの犠牲を払ったのに、時が経つと人は恐ろしさを忘れてしまう。
いい戦争なんてひとつもない。朝日はそう伝え続けてほしい。
寂聴さんは、朝日に反戦を貫けとエールを送っています。
俵万智さん。近年、ネットの影響で体温がない言葉が溢れています。
こんな時代だからこそ言葉に体温を乗せ、自分の責任を乗せるシンプルなことを守りたい。
言葉を育てる土壌として新聞には期待しています。
朝日新聞の「折々のうた」は嚆矢だと思います。
充実した歌壇や俳壇、柳壇など言葉を大切にする文化が日本の新聞にはあります。
溢れる情報の中から自分の気持のよい言葉だけを受け取るのではなく、受け手として
言葉を見分ける力が必要になっています。
万智さんは「批判のための批判」は冷たい言葉としか聞こえません。
朝日の政治的立場には権力監視の姿勢を超えた独善性はないですかと、
受け手の側、読者の責任も問うています。
新聞斜陽の時代です。
50000号を刻んだ朝日が6万・7万・10万号と号を重ねていけるのか。。。
もちろん、号数を重ねる他の新聞もそうですが・・・
宗教家 山折哲雄師の寄稿詩にある無限の情報を運ぶ「空車」の役割を担えるのか・・・
新聞の今後を注視して参りたいと思います。朝日新聞5万号を祝します。Goto
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