タイフーンショット

研究者たちの熱い思いに国は十分な予算を計上すべきです。
今週は大型の台風が日本列島を襲う気配です。
被害が最小限でありますようにと祈ります。
台風の猛威を制御できれば・・苦しむことはないのにと思います。
台風シーズンです。気象学が著しく進歩しました。今どこにいて、どちらに向かって・・
風力は何メートルか。雨量はどの程度か。出来るだけの備えができるようになりましたが・・
唯々、身を屈め、頭を下げ、情報を追いながら通り過ぎるのを待つ・・しか方法はない。
大自然は太陽の恵みを与え四季を彩り、農作物を育んでくれる・・
我々の生活を支えてくれます。感謝あるのみです。大自然の猛威には逆らうことはできない。
しかし、台風による被害・爪痕に触れると、なんと大自然は無慈悲なものかと思います。
もしも、台風を制御できるとしたら、それは神への冒涜なのか・・・
それとも人類にしかできない、大自然へのアンチテーゼなのか・・
その領域に入ろうとするのが「タイフーンショット」の取り組みです。
日本近海は海水温が高い。亜熱帯低気圧の発生が多く、勢力も強い。
「日本は台風にやられっぱなしだ。新しい技術や研究を結集すれば、
台風の勢力を弱め、エネルギーを資源に変えることも夢ではない」
そんな勇敢な研究チームが横浜国大で誕生した。ぜひ頑張って欲しい。
国は過去の台風被害からすれば、この研究に多額の研究費を計上すべきではないか。
米国では1970年代・ハリケーンにヨウ化銀を散布する実験を繰り返し実施、
雨のもとになるヨウ化銀を撒くことでハリケーンの形を変え、
勢力を弱めることを狙った。風速を20%以上減少できたという報告もあったが、
残念ながら・・・自然に衰えた可能性も否定できず・・研究は下火になってしまった。
それから半世紀・日本の研究チームは「機は熟した」という。
理由はスーパーコンピュータによるシミュレーションの進歩にあります。
台風の進路予報の精度が飛躍的に高まり、人が手を加えた場合の効果が
詳しく評価できるようになった。風雨がどれだけ弱まれば、
被害をどのくらい減らせるかが試算できるからです。
例えば、台風の目に、航空機から大量の氷を投下、台風を冷やしてしまう・・
台風は暖かい海から供給された水蒸気が雲になるときに放出する熱で勢力が強まります。
このため、温度を下げれば勢力が弱まるはずです。夢のようですが・・不可能ではありません。
シミュレーションだけではありません。
名古屋大は台風の目の中に航空機で進入、気圧が気象庁の衛星画像からの推定よりも
10ヘクトパスカル以上低いことを突き止めた。チームを率いる坪木教授は「台風の真の姿が直接観測で
ようやく見えた。課題は山積みだが、研究者の夢として台風制御に取り組む」と頼もしい。
研究では台風の膨大なエネルギーの活用も狙う。台風の風を利用しながら、
台風を自動で追尾する無人の帆船を開発し、海中のスクリューを回して
発電した電気を陸上に運ぶ構想も計画しています。
何とも、夢のようで壮大だが、「タイフーンショット」計画に期待したい。
大自然の猛威にひれ伏すしかなかった人類の歴史を変えてほしいと願います。Goto

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