戦争の影響

全産業の4〜6月天気図は原材料の高騰で悪化・・・
新年度がスタートしました。気力もやる気もマンマン、気合い充分です。
それはそれとして、結構なことですが。世の中の動き、取分けウクライナ戦争が
齎らしている影響についてはしっかりと見て行かねばなりません。
日経が主要30業種の産業天気図予想を点数化して集計した2022年4〜6月期の
「日経産業天気図インデックス(日経DI)」を発表しました。
全産業のDIが2年ぶりに前期から悪化する見通しだと。
コロナ禍でも全産業が悪化することはありませんでした。
これは容易ならざる状況にあります。そのことを踏まえどうするか考えねばなりません。
理由は申し上げるまでもありません。ロシアのウクライナ侵略戦争です。
もちろん、長期化したコロナ禍から自衛本能を発揮した中東産油国の生産調整による
原油の高騰も大きな要因です。「石油」「鉄鋼・非鉄」「プラント・製造」の
3業種が悪化に転じているなか、ウクライナ侵略戦争で拍車がかかった資源高や
物流混乱が影を落しています。
鉄鋼・非鉄はロシアから鉄鉱石を調達しています。悪化せざるを得ません。
プラントは鋼材価格の上昇で新規発注が減少、これも悪化です。
造船はロシア産液化天然ガスの陸送が途絶え、タンカーの代替需要が伸び
新規建造が増えることになるとか、経済は巡っているのですね。
因みにですが。自動車の天気図は横ばいです。
これもロシアが尾を引きます。ガソリン車の排ガスに使われる希少金属パラジウムは
生産の4割がロシアです。21年から続いている半導体不足は22年中には解消しません。
トヨタも4〜6月の生産計画を下方修正しました。
「旅行・ホテル」は天気予想では「雨」から「小雨」に上向きます。
戦争の影響は直接的には受けません。19年度比で3月初頭、6割回復しました。
元来の旅行シーズンである4〜6月です。需要は高まるでしょう。見落とせない予報です。
一方、巣篭もり消費の恩恵を受けていた業界には逆風が吹きます。
「スーパー」は薄日から曇りに転じるでしょう。外食が可能になり、
多くの食品でメーカーが値上げを表明しています。この動きも良くみる必要があります
戦争がどうなるのか、まだ、見通しが立っていません。
軍事専門家にいわせれば、夏まで長引くのではとも・・・
全産業の天候が悪化が続けば、日本経済の先行きはますます暗くなります。
戦争って恐ろしいですね。今後の動向を注視しながら・・・
最悪の事態も予想し、新年度に向かってのやる気、気合いを
空回りさせないようにせねばと思っています。Goto

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