「綿羊100万頭計画」などという国策があったとか・・・
北海道の代表料理といえば・・・何ですか。
札幌ラーメン?ホクホクのジャガイモにバターを塗ってですか。
それとも湯がいた甘いトウモロコシですか。それとも北海で獲れた魚で寿司ですか。
どれも北海道ならではですね。でも私はジンギスカンです。
札幌のビール園で食べるジンギスカンが有名ですが・・・
滝川のマツオジンギスカンが独特のタレ、味付け、松尾鍋で食べるのが美味い。
或いは札幌のダルマで七輪で焼いて、燗酒も寒の季節には最高です。
私が暮らす東海地方では羊肉を食べる風習がなく食べませんので、
ジンギスカンには馴染みがないのですが・・・北海道に行けばジンギスカンです。
聞くところによりますと、ジンギスカンの発祥は北海道じゃないそうです。
ジンギスカン料理を名物にしているのは山形や岩手に多いようです。
原点は中国ですが、戦前の富国強兵政策の名残りだとはビックリです。
寒冷地での戦いとなった日露戦争、羊毛の軍服が必要となり・・・
政府は牧羊を奨励し大正期に「綿羊100万頭計画」をぶち上げたとか。
陸軍省が中心となり、中国の羊焼き肉を「ジンギスカン料理」と名付け、
試食会などを開いて普及したそうです。羊毛のほかに「満州名物」を作り、
満州国の評価を上げる狙いもあったようで、そうなりますと、意味が深い料理です。
初めて料理を出したのは1930年代、東京都内の高級店が中心で、
農村部に浸透はしなかったようです。しかし、世の中は皮肉なもので、
化学繊維が登場、羊毛が自由化され、牧羊の必要性がなくなってくると
その救済策で羊を大量に買い取り、ジンギスカンとして食用になっていったのだそうです。
北海道が本場だと広がったのは、ビール園が看板料理にジンギスカンを採用、
北海道の広大な土地に牧羊のイメージがピッタリ。マツオのジンギスカンは
花見シーズンに公園で七輪を貸し出して食べてもらうなどで北海道内に定着。
1950年代のことです。
北海道名物として観光客に大人気になったころから、
牧羊は減少、今では羊肉の大半は輸入だそうです。
でも、マツオのジンギスカンもダルマも自社で羊を飼育して提供しています。
ですから、美味いのです。でも、まだジンギスカン用の煙の出ない焼き鍋は
市販されていないようです。それが開発されれば・・・羊肉はヘルシーですから・・
全国に普及していくのではないでしょうか・・・Goto
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